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どうなの?
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side フジ
どうも、こんにちは。
鹿目斑蒔こと通称、フジ、です。
ホント此処最近、ゆーきくんに振り回されていた気がするんですが。…気のせいじゃないですよね?
恋は盲目と言いましょうか、惚れた弱味と言いましょうか…いやはや。それでなくても、此処数日で、大変疲れて居ります。……ぶっちゃけ、キツイです。
先日の一件で、まあ不覚にも俺は世で言う告白という奴をあの鈍感でお馬鹿サマでいらっしゃるゆーきくんに、告げてしまいまして。
……まぁ。はい。返事は、期待して無かったと言えばとても痛い嘘になるんですがね。
まさか、気付いてない…ってことはないですよね…?
いやいやいや…。
あり得ないでしょ?!ってなりますよね、普通。俺も思いましたよ、ええ。
だけどね、だけどだよ?
あの、ゆーきくんだよ?
予想外で想定外のことをやって退ける、あのゆーきくんだよ??
………………あのまま、流された(故意ではないだろうけども)可能性は充分あり得るんじゃないだろうか…。
まぁ、ね。
ゆーきくんとの出逢いはね。
気が付けば、はい。
それはそれは一目惚れでして。
出逢いの春。
中学の入学式。
見た目はそれはそれは、儚げでおしとやかで、可愛らしい?オトナになったら美人になるんだろーなーって、分かる感じでして…。(中身はあんなんだけどね)
あれからかれこれ、四年の片想い。
鈍感で馬鹿で色気よりも食気のあいつは、気付く筈もなく。……まぁ、付き合いたいとか…別にそこまで深く考えてたワケじゃねぇけどさ…。
なんていうかさ…。
「…おい、聞いてンのかよ!!バカフジくんよぉ」
ナニこいつ。
可愛らしい顔の癖にまあ、小憎たらしい口だこと。俺のさ、悩みなんて知らねーよーな顔でさあ…、人の膝の上に座って『グルメ!うま過ぎ!!食べ歩きベスト101!!!』なんて雑誌広げて読んじゃってさあ…。なに?死ぬの?勿論、俺が。コロス気なの?萌えコロス気なの??ホント、何なの??!………はぁー…、わけ分からん。
身体が、密着する。
支えねぇと、落ちるからって俺はこいつのこと、腕回して抱えないといけないし?
…手に汗かくし?緊張してんの?俺…。
「……ごめん、なんだって…?」
マジで末期。末期癌だわ。
…俺たちの距離って前からこんな近くだったっけか?……いや、前はもっと…??いやいや、こいつってけっこーベタベタすんのスキだったような…。っあー!!!くッッッソ!!!!意識しすぎだって、俺っ!馬鹿ヤロウ!!
「…だーかーらー!」
むすっと頬を膨らます。
やーめーてー!!オカシクなっちゃう!クソ憎たらしいのに、マジカワイク見える俺!!何なのホントっっ!!!死ぬからさ!!笑えねー程、死ぬんだってのっっ。
「コレだよ、これ。帰り寄ってこうぜ?」
トントンと雑誌を指で差す。
そのには、『絶品!!松◯牛!!今だけフェア!!』と載っている。
「此間、金貸してやっただろ?アレの貸し、これでイイぜ」
ニッと笑う顔は、天使の様なのに。
その言葉はとんだ悪魔…いや、俺にとっては魔王…?確かにさ、アレはマジピンチだったけどさ?しかも、交通費掛けてまで来てもらって本当に感謝したよ?、うん。
……だけどさ。
可愛い容姿とは裏腹にホントにえげつないね、オマエ。………此処までくるとホント、カワイクねぇよ…。
「ひゃはは、何だか悪いなぁ?…」
いやいやいや。
一ミリも思ってないだろ、オマエ。
てか俺まだ承諾してないし!!!!……奢って貰う気マンマンじゃねーか、テメェ。
はぁ…。
………これってさ、どうなの?
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