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病気
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最近、胸の当たりが苦しい。息がしずらくなる。
咳も出る。たまに、血が喉にへばりついたような感覚がある。
だけど、部活を休んでる場合じゃない。折角笠松先輩達と馴染めてきたばっかりなんだから。
「ごほっ、ごほっごほ!!ゲホッ」
苦しい。痛い。息がしにくい。
病院。行こうかな…。
~ ~ ~ ~
「黄瀬さーん。黄瀬涼太さーん。診察室へどうぞー」
結局部活は休んだ。こんなのが長引いてバスケがしにくくなるくらいなら、一度休んで完璧に治した方がらくだ。
「失礼します…。」
「どうぞ、おかけになって下さい。黄瀬さん今日はどうされました?」
「最近、胸の当たりが苦しくて、息がしにくくて。咳も出るんです。咳が出た時、喉にへばりついたような血の感覚があるんです。」
「……何時頃からか分かりますか?」
「すみません、わからないです。ゲホッごほっごほ!!」
「そうですか…。ちょっと此処で全てを決めるというのは難しいので、ここより大きい病院をおすすめ致します。推薦状を書きますんでそこの病院へ行ってみてください。すみません。」
「…分かりました。ありがとうございました。」
そんなに大事にしなくていいのに。と思いながらも一応推薦された病院に行ってみる。
近所の病院なんかより1回り2回りと大きい病院だった。
「あの。」
「はい、どうされましたか?」
「推薦状を貰ったので来てみたんですが。」
「分かりました。では診察室にお入り下さい。今日は空いていますから。」
「はい、分かりました。」
病院って常に混んでいるイメージがあったがそうでもない日もあるんだな。と初めて知った。
診察室に入ると独特の消毒の臭がツン。とした。
「失礼します」
「どうぞ、おかけ下さい。」
「推薦状。貰ったので。」
「はい。ではお預かりしますね。」
オレの手から受けとって中身を見た先生が驚いた顔をしていた。
「黄瀬さん。貴方、入院しなければいけないかも知れません。」
「え…。」
「1度きちんと検査しますけど、高確率で入院決定になるかもしれません。」
「そ、そんな。」
「とりあえず、採血から始めます。袖を捲って下さい。」
「どうして…… 。そこまで酷い病気じゃないはず…。」
「黄瀬さん。針刺しますね。…よしそこのベッドまで移動してください。そしたら仰向けに寝転んで下さい。点滴打ちます。」
「…はい。」
ぐるぐると頭の中で先生が言った言葉が回る。
ぐるぐる、ぐるぐる、ぐるぐるぐるぐる。
どうして。その言葉しか出なかった。
オレは点滴を打たれながらぐるぐる考えそして、寝てしまっていた。
「黄…黄瀬さん。」
「…」
点滴が終わり起こされたオレは看護婦さんに家族に電話をしろと言われた。
どうして、家族に電話をしなければいけないんだ…?
そんなに、重症じゃないだろう。
頭がクラクラする。
もう何も考えられない。
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