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片付けを済ませ、帰る準備をする。
「タカさん、まだ帰らないんですか?」
「なんかゆうと、まじで冷たくない?この、俺様、直々にレッスン見てやって、帰りもこうして待っててやったっつうのに」
「うぅ・・・すみません」
「ちゅうしたら、許してやるよ」
タカさんは言いながら頭をわしゃわしゃと豪快に撫でてくる。
「タカさん、場所考えてください」
「へーいへい。あったま固いんだからぁ~。・・・そんな睨むな。傷つくわぁ~俺泣いちゃうよ?」
うぅ・・・。
タカさん、拗ねたらちょっと面倒なんだよなぁ。
あぁ、もうしょうがない。
「タカさん、遅くまで付き合ってもらってほんと、すみません。ありがとうございました」
ちゅっと、しょげているタカさんの頬にキスをする。
「タカさん、俺本当に感謝してますからね?」
「ゆうと・・・」
タカさん、俺が本当にここでキスするって思ってなかったんだろうな。
ぽけーっと口あけてキスをされた頬を手でなぞってる。
ふふっ、間抜け面。
イケメンが台無しだよ。
「さっ、早く帰りましょう」
電気と、戸締まりの点検をして店を出た。
「あっ、そういえば明日なんかあるんすか?」
「あぁ、うん。それか・・・今最高に良い気分だから考えたくないし思い出したくないしないと思うことにするから、なんでもない」
「は?え?ってか、そういうの現実逃避っていうんじゃないの?」
「まぁ、い~のい~の。どうせ、ガタガタ言ったとこで来るもんは来るんだから。面倒事と不幸なんて」
「えっ。なんか怖いんすけど、俺、とばっちり食うのはもうご免ですよ?」
「・・・・・・。今日はしっかり寝て明日に備えなさい」
「えっと・・・今の言葉は聞かなかったことにしときますね」
「あれ~?ゆうとくぅ~ん?それって現実逃避って言うんじゃないんですかぁ?」
「それ、タカさんが俺に言って良いセリフじゃないよ」
なんだかわかんないけど・・・。
何が待ち受けているのか予想も出来ないけど・・・。
明日なんて、来ないと良いな。
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