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良人さんの家に着くと、すぐリビングに案内された。
室内は綺麗に片付けられていて、家具もベージュ系で色を統一してあって温かみのある落ち着いた部屋だ。
「男の一人暮らしだから、多少部屋が散らかってるのは勘弁してね?お風呂、すぐ準備するね~。テレビ適当につけて見ててよ」
「すみません」
「マサト君は大事なモデルさんでお客様なんだから、リラックスしててね?」
そう言うと、良人さんはお風呂場へ行った。
俺は言われた通りにテレビをつけ、深夜のバラエティーにチャンネルを合わせてなんとなく見る。
お風呂の準備を終えた良人さんも隣に来て、浴槽にお湯がたまるまで一緒にテレビを見ていたのだが、
「ふっふっふっ~。マサト君、お風呂一緒に入っちゃおっか?」
と、いきなり良人さんが言い出したので俺は驚いてしまって何も言えなくなる。
「いやさぁ、ウチのお風呂案外広いし、修学旅行気分で楽しそうじゃない?せっかくのお泊まりだし~」
「わっ!ちょっ・・・っ」
予想外の展開にびっくりして固まってしまった俺を引っ張り、良人さんに強引にお風呂場へと連れて来られた。
「へへへ~。実は、お客さんに入浴剤貰っててさ~。すっげぇ泡の出るやつらしくって、面白いから使ってみてって言われたものの、一人で使うとか寂しすぎるじゃん?マサト君、泡風呂とか入ったことある?」
良人さんはマイペースに服を脱いでいき、お風呂に入る準備を進めていく。
「・・・ないっす」
良人さんは本当に楽しそうにしてて、泊めてもらっているって立場の俺には、入浴を強く断ることが出来なかった。
てか、あんな子供みたいにワクワクしてる良人さんに『嫌です』とか・・・言えない。
「俺も実は初めて~。わっ!まじでもっこもこだぁ~・・・マサト君も早くおいで~」
さっさと服を脱いだ良人さんが先にお風呂へ入っていく。
・・・俺も観念することにして、服を脱いで良人さんの後を追う。
「わっ、本当に泡だらけ・・・」
本当に凄い入浴剤らしい。
浴槽が、まるでホイップクリームの海みたいに泡だらけになっている。
「ね~、凄いよね~?」
良人さんはまだ浴槽の中には入らずに先に体を洗っていた。
家主よりも先にお風呂につかるのも気が引ける・・・。
「背中、洗いましょうか?」
なんとなく、良人さんが喜びそうな提案をしてみる。
すると、本当に良人さんは嬉しそうに、
「まじで?わ~い、やってやって~」
と笑顔で言ってきた。
良人さんからボディタオルを受け取り、背中を擦り洗う。
「力加減、どうすか?」
「う~ん、最高~・・・ははは。なんか、いーな、こういうの。俺、一人っ子だったしちっさい頃親が離婚してて、誰かと一緒にお風呂に入った記憶とか、ないんだよね・・・だから、なんか弟が出来たみたいで嬉しい・・・って、変だね?今のなし!おっさんの世迷い言だから、忘れて?」
そう言って、後ろ向いてるから表情は見えない・・・けれど照れているのは間違いない。
なぜなら、照れた時の癖であるこめかみの辺りを掻いているからだ。
「・・・俺も、一人っ子なんでお兄ちゃん欲しかったし、嬉しいっすよ?」
「マサト君・・・」
その後、嫌がる俺に構わず強制的に俺も背中を洗われ、お互い髪も洗ったあとで一緒に浴槽につかることになった。
「さすがに広めって言っても、デカイ男二人じゃ、キツキツだね?」
入った瞬間、勢い良く豪快に溢れるお湯。
「・・・だから、止めときましょうってあんなに・・・」
ぶつぶつと、抗議する俺に
「い~じゃんか、それに、ほら!泡はまだ残ってるし~」
と、ふざけた良人さんが泡を俺の頭に乗せた。
「・・・」
なんとなくやられっ放しなのも嫌な気がしたので、俺も泡を良人さんの頭に乗せてやった。
「マサト君、好きな子とかいないの?」
「・・・いませんよ。なんすか急に」
「え~?お泊まり、裸の付き合いっつったら、恋バナでしょうよ?彼女は?いないの?」
「あ~、いませんね。面倒そうなんで告白されても全部断ってます」
「うっわ、さりげにモテ自慢してない?てか、モテんの?いーねぇ、若いって。おっさんもトキメキとか欲しいもんだわ」
「おっさんって、若いじゃないですか。てか、良人さんこそ彼女とかいるんですか?」
「お?おっさんの恋愛事情が気になる~?ははは・・・侘しい一人身だよ、チキショー!!仕事が恋人だよー!!」
「えぇ?ちょっ、なんすかそのテンション。いきなりやさぐれないで下さいよ」
なんだかんだ、楽しかった。
・・・この時までは。
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