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次の日の朝、またウィッグを被ってホテルから出ると…
ホテルの目の前でクラスメイトの野々村に出会し、俺は帽子で顔を隠した。
何とも言えない気まずい雰囲気で、お互い言葉を交わすこと無く立ち去る。
俺も顔を隠したが、野々村の連れていた彼女も野々村の背中に隠れて顔は見えなかった。
それから俺達は家に帰る為、バス停でバスを待っていて…。
『頭暑い、もう取っていいよな』
そう言ってウィッグに手をかけるが、草野にまだ取るなと言われ、俺は暑いと文句を言い続けていた。
すると、草野は俺の手を握って
「それ着けてたら、男だってバレないだろ?帰るまで着けてろよ」
握られた手が温かくて、少し恥ずかしくて、嬉しかった。
『バスが来るまでな…』
そう言って俺も手を握り返した。
いつも喧嘩ばかりの俺達の初めてのデートは少し幸せな日になったのだった…。
バスから降りて、少し歩けば分かれ道…
右に行けば俺の家、左に行けば草野の家
繋いでいた手を離して「じゃぁな」と草野は歩き出した…
何となくまだ一緒にいたくて…手を繋いでいたくて、俺は草野の手を掴んだ
「何? 帰らねぇの?」
『あ…あのさ、俺の…家に来ない?』
「お前の家?」
『うん…』
「別にいいけど」
再び手を繋ぎ、俺の家へと2人歩き出した。
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