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草野の家で過ごす事はよくあることだが、自分の部屋に招くのは初めてで自分で誘ったのに緊張する。
「部屋、行ってもいいのか? 弟と二人部屋じゃなかった?」
『別に変な事しようとしてるわけじゃないし、ただ部屋にいるだけだろ?平気だって』
「弟、小さいのか?」
『小さくはない、中学生』
「ふーん」
家の近くまできて、このまま家に入る事はできないからウィッグをはずして、繋いでいた手も離された。
さっきまでの手の温もりが離れた事が少し寂しくもあるけれど、まさか手を繋いだまま家に入る訳にいかないし、仕方なくポケットに手を突っ込んだ。
『ただいまぁ』
いつもは騒がしい我が家なのに今日は静かで、皆でかけているようだ。
草野を部屋に案内して、俺は飲み物や食べ物を取りにキッチンに行くと、冷蔵庫に母からのメモが貼ってあった。
『ばぁちゃん家に行ったのか、夕方帰るって…俺のご飯何もないじゃん』
俺はペットボトルのジュースとお菓子を抱えて2階に上がっていく。
部屋に入ると草野はベッドに寝転んで目蓋を閉じていた。
『何寝てんだよ』
「眠い」
『まだ昼だぞ?』
「…昨日、夜更かししたから眠い」
『あ…あぁ…夜更かしな、そりゃ眠いわ』
「少し寝かせろ」
『別にいいけど』
「お前も隣で寝る?」
今は昼、家族が帰宅するのは夕方…
少しくらいなら大丈夫だろうと、俺は草野の隣に寝転んだ。
『皆、夕方まで帰ってこないし、俺も少し寝る』
布団を被り、俺達は眠りにつく。
何時間眠っていたのか、部屋のドアが勢いよく開く音で目が覚めた。
「兄ちゃんっただいまっっ」
弟は俺のベッドにダイブしてきたが…そのベッドにはもちろん俺だけじゃなく草野もいるわけで…。
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