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『そういえば…俺がトイレから戻った後、2人とも空気が酷かったけど何かあった?』
「あ…?あぁ、別に何も無い。気のせいだろ」
『そっか?』
俺はまだ何も知らなかった、俺がいない間に2人に何があったのか。
気にするな、そう言って草野は俺の頭を叩いた。
しばらく歩いて草野にそろそろ家に帰る、そう告げると
「今度はこのまま俺の家に来るか?」
そう聞かれたが、昨日も外泊だったし親にも弟にも煩く言われそうで『今日は帰る』そう言って草野と別れ家に帰宅する。
家に帰ると弟が張り付いて離れなくて、何をするにも纏わりついていた。
『ハルっいい加減に離れろよ。重いっ』
ハル「嫌だ」
『お前…こんなに兄ちゃんにベッタリしてたら変な奴だと思われるぞ?』
ハル「いい。変な奴でいい。」
『もー…兄ちゃんだってお前が張り付いてたら動けないんだって』
ハル「動かなくていいじゃん」
頑なに離れようとしない弟に俺はため息をついた。
大概、いつも張り付いているが今日は特に酷い…昨日、家に居なくて寂しかったんだろうか…
そう思うと無理に剥がす事も出来ず、仕方なく暫く好きにさせた。
夕食を食べて、風呂に入った俺は濡れた髪もろくに拭かずにタオルを首にかけベッドに腰を降ろすと、すかさず背後に弟が張り付いてくる。
『何だよ、まだ継続中?』
ハル「そう。気が済むまでこうしてる」
『変な奴』
ハル「兄ちゃん、髪ちゃんと拭かないと風邪ひくよ?俺が拭いてあげる」
『はいはい。お好きにどおぞ』
弟は首にかかっていたタオルを取ると優しく俺の髪を拭いた、だけど…ふと拭いていた手が止まり首筋を指でなぞると、思い切り噛み付いてきた。
「痛っ 痛いっ ハルっっ 何してんだっ」
弟は痛いと叫ぶ俺を無視してギリギリと首筋を咬む。
離れた後はジンジンとして酷く痛んだ、痛がり悶絶する俺を横目に弟はケロッとしていて、俺が怒っても「何か無性に腹が立ったから」と訳が解らない言い訳をした。
『あのさ…兄ちゃんに何か不満でもあるのか?』
ハル「有るような無いような」
『何だよそれ、今のは兄ちゃん流石に怒るぞ?』
ハル「俺、謝らないから」
『ハルっ。ちゃんと謝れ』
ハル「絶対謝らない」
弟は絶対に謝りたくないと険しい顔をして俯いた。
俺の何に怒っているのかも俺は解らず、ただただ小さな子供をあやす様に弟の頭を腕に抱えて弟の頭を撫でる。
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