アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
*
-
立花からの連絡も無いまま土日は終わり、それでもきっと月曜になれば、元通りになる、そんな事を安易に考えていた。
月曜、学校に行っても立花はまだ来てなくて、授業が始まっても立花が現れる事は無かった。
何で怒ったのか解らないでいた俺も、流石に謝った方がいいかと、帰りに立花の家に寄ろう、そう思い、放課後立花の家に向かう。
向かう途中、映画の前売り券のポスターが目にとまり、立花が見たいと言っていた事を思い出した。
俺は2枚購入して、それを渡して仲直りするつもりでそれを持って立花の家に向かった。
インターフォンを鳴らし、出てきた弟には心底嫌そうな顔をされたが、嫌そうな顔のまま部屋に案内された。
部屋に入ると立花は布団に包まって丸くなっていて、俺は静かにベッドに腰を下ろす。
ゆっくり布団に手をかけると、立花は俺を弟と勘違いしたのか『ハル、1人でいたいから下行ってろ』そんな言葉をかけられた。
「立花…」
俺が声をかけると立花はガバッと起き上がりビックリした表情で俺を見る。
『何しに来たんだよ』
「何しにって、お前…学校来ねぇから」
『行かなかったら何だって言うんだよ、お前に関係無いだろ』
「お前さ、何でそんな言い方しか出来ねぇんだよ」
関係ない、そんな言葉に苛ついて俺はつい声を荒げた。
『煩ぇな、喧嘩売りに来たなら帰れよ』
喧嘩しに来たわけじゃ無かった、謝ろうと思ってたのに、全然謝れる雰囲気じゃなくて…
売り言葉に買い言葉で言い合いになる。
謝って、映画のチケット渡して、仲直りの筈だった。
「悪かったって、もう喧嘩すんの辞めようぜ、な? ほら、お前が見たいって言ってた映画のチケット買ったから一緒に行こう。明日から公開だろ?」
立花は溜息をついて『行かねぇ、さっさと帰れよ』それだけ言って、また布団に包まってしまった。
せっかく謝ったのに、映画チケットも買ったのに、怒ってる理由も言わず訳が解らないこの状況に俺は心底腹が立った
「勝手にしろ」
そう言って俺は荒々しくドアを開け部屋から出ていった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
103 / 127