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人の存在に気付いた女子は
「返事は今すぐじゃなくていいからっ」
そう言って足早に去っていった
俺は
ケケケっと意地の悪い笑かたをしながら、再び草野のいる場所を覗きこんだ
「…何してんだよ」
そう草野に言われ
俺は草野の前まで行き、ふんぞり返って
『お前の邪魔してやったんだよ』
そう言ってやった
『草野のくせに彼女とか10年早いから』
草野はケラケラと笑う俺をまじまじと見つめ
「何、お前、俺の事好きなの?好きだから邪魔したいのか?」
『そーそー、俺…草野の事好きなの、だから邪魔したの…って、んなわけあるかぁーーーっ 何言わせんだっ!! ゾッとしたわボゲっ』
そんな悪態をつく俺に草野は、腕をひいて、自分に引き寄せ抱きしめた…
『…何これ、なんなのこれ、何の嫌がらせ?』
困惑する俺の耳に顔を寄せ
「俺は好きだけど」
そう言って身体が離れた
だから…
なんだよこれ…
嫌がらせなのか?
なんだよ
ドキドキってなんだよ
静かにしろよ俺の心臓…
トキメキとかないから…
けっしてトキメキとかじゃないから
それはないから!!
1人真っ赤になってアワアワする俺に草野はもう一言付け足した
「嫌がらせすんの」
???
『あ?俺に嫌がらせすんのが好きってこと?』
「何だと思ったんだよ、まさか告白かと思ったわけ?」
プッと笑って草野は行ってしまった
残された俺は呆然と立ち尽くしていた
嫌がらせしたつもりがやり返された
『だせぇ…俺…』
さっき掴まれた腕を自分でグッと掴んだ
『ふざけんなあの野郎…ふざけんなーーっ』
むなしく叫び声はひびいていた
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