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『これ、先生に届けてって頼まれて、地図見ながらきた』
そう言って、草野にプリントを渡した。
「そっか、わりーな、ありがとう」
『別に・・・』
ん?
んん?
今、こいつ、ありがとうって言った?
俺に?
ありがとう?
俺は急にふんぞり返って
『雨の中、届けに来てやったんだ、もっと俺様に感謝しろよ』
いつもなら、こんな事言ったら無言でデコピンとかくらうところ、それなのに今日は…
「あぁ、サンキュー」
なんて、素直にお礼なんて言うから、調子狂うって。
「お前の制服、だいぶ濡れてたから、乾燥機入れてある、乾くまでゆっくりしてろよ、なんもねーけど」
そう言われ、俺も素直に
『おぅ』
それだけ言って、草野がいれてくれたココアを飲んだ。
キョロキョロと部屋を見渡せば、何だか殺風景ってゆーか、物が少ない、最低限の生活ができるって感じの物しかなくて、全然生活感がない部屋。
1人暮しの家って感じ…
『もしかして、草野、1人で住んでる?』
「…そうだけど、何で?」
『うっそ、いいなぁ1人かよ、自由に何でもできんじゃんっ俺なんて弟と2人部屋だし、姉チャン煩せーし、俺も1人で住みたいっ』
なんて言ったら、
「あんまり良いもんじゃねーよ」
そう、草野は言って、フッと笑った。
あぁっ!!こいつ、熱!!
風邪ひいてんだった!!
思い出した俺は
『そうだよな、今日みたいに熱出しても1人じゃ誰も看病してくれないしなぁ、お前大丈夫かよ?』
俺は草野に近づいて、自分のオデコを草野のオデコに当てた。
『うん、熱はないな、でも病み上がりだろ?寝てろよ、俺は制服乾いたら勝手に帰るし…って…どした? 顔ろ赤くねぇ? 熱上がってんじゃねーか?』
『やっぱり寝てろよ、ほら、寝室行けよっ』
ベッドが見えていた隣の寝室に俺は草野を引っ張っていき
『ほら、寝てろ』
そう言った時
"ドサッ"
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