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宿泊学習のグループは男3人、女3人の6人1グループに分けられ、分けかたは実に単純で、2列、前から順番に6人ずつ。
そんな分けかただから、当然、俺と立花は一緒の班になった。
『げ、最悪』
なんて立花は言ったが、普通…恋人と同じ班なんて喜ぶとこだろ。
少し腹がたった俺は、立花の足を踏んでやった。
『痛ぇっ!! バカっ痛ぇよ!!』
「あぁ、小さすぎて見えなかった」
『なんだとコノヤローっ』
俺は謝りもせずに、鼻で笑って立花を見下ろした。
立花は
『ちょっとデカいからって調子のんな、根暗ノッポが』
なんて文句を言っていたが、全て俺はスルーして、同じグループの女子達と話始めた。
立花はその様子をムスッとした表情で見つめていた。
怒りたいのは此方だバカが。
最悪ってなんだよ。
バスの座席や、炊事では何を作るかなど、各班で話をした。
『やっぱり外で作るんだから、カレーだろっ』
立花は得意気に言って、他の誰かが、何を言ってもカレーと言い張り譲らなかった。
モテない訳はこれだな、と俺は頷き、納得していたら。
『ほら、草野も頷いてカレー食いたいって』
いや、ちげーし。
心でツッコミを入れていたら
「草野君が食べたいなら…カレーでもいいか」
なんて女子の声に
『何で俺の時はダメで、この根暗の意見はオッケーなんだよっ』
と、立花はキャンキャン吠えていた。
あー…うるせ
俺は耳を塞いで、眉間に皺をよせた。
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