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草野は俺と向かい合うように座り、腕を組んで俺を見ている。
俺は、目を合わせるのが怖くて、目を泳がせながら必死に気まずさに耐えていた。
暫くすると、俺の左側に座っていたお姉さんが、俺の耳元に唇を近づけ話しかけてきた
音楽が煩くて、何を言われたのか解らず、俺は「何ですか?」と、もう一度聞き直すと、唇は更に俺の耳元に近づき
「二人で…抜け出さない?」
今度はハッキリと聞こえた。
正直、男として誘われた事は嬉しい。
本来、彼女が欲しかった俺としては、こんな彼女が出来ちゃうかもしれない状況はまたとないチャンスで、逃しはしない。
しかし…
今のお姉さんの行動で、俺の目の前にいる男が眉間の皺をより一層深くし、俺をジッと見つめてくる。
その視線に俺は怖くなって、ドリンクを一気に飲み干し
『ちょ…ちょっとトイレに…』
そう言って部屋から逃げ出した。
『く…草野の野郎…怖いんだよクソが…』
俺は気持ちを落ち着かせるためトイレに行き、手を洗う。
ふと背後に人の気配を感じ顔を上げると、鏡越しに目があった。
『ヒッッッ』
俺はビックリして思わず声をあげてしまった
『く、草野っ』
「何…ビビってんだよ」
いや、ビビるって…顔が怖すぎるんだよ
それに…普段から低めの草野の声が、更に低く、響くような声でやたら怖い。
『ビビってねぇし…』
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