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風邪っぴきlullaby 7
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あれから食器を片付けて、月島の体を軽く拭いてやった。
部屋着を着替えさせ、それを洗濯機にかける。
それから明日の朝食の準備、自分の仕事の整理なんかをして漸く時計を見ると深夜1時を回っていた。
家事、頑張ってくれてんだな…。
そんな事を改めて実感しながら、くぁ、とひとつ欠伸をして寝室へ向かう。
大きなベッドに膨らみが一つ。
それは規則正しく揺れていた。
寝息が落ち着いている証拠だ。
ほっと胸を撫で降ろすような気分である。
今度こそ起こさないようにそろりとベッドに入る。
同じ目線まで体をずり込ませ、その寝顔を見つめる。
黒「蛍…」
吐息だけでその名前を呼ぶ。
人差し指で、短い前髪に触れる。
そこから指を離すと、重力に逆らうこと無くさらりと流れ落ちた。
月「ん…、っ、ろぉさ…」
ギク
一瞬、起こしたかと肩が跳ねる。
しかしその瞼が開くことは無かったので、寝言かと安堵する。
黒尾は無意識だったかもしれないが、月島を見るその目はとても優しいものだった。
布団を掛け直し、眠って弛緩した身体を抱き寄せる。
月島の額に小さくキスをして、自分も瞼を閉じた。
寝息と、体温と、重なる心音がとても心地良くて…。
数分もしないうちに、眠りに就いてしまった。
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