アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
【月日】Lovesickness 1
-
⚠ATTENTION
・R18
まみ様リクエスト作
月日
ピッ!!
烏「月島、タッチネット!!」
笛の音と、監督の合図で得点が向こうのチームに入る。
月「っ、すいません!」
襟元で滴る汗を拭い、チームに謝る。
今が部活中のミニゲームだからいいという問題ではない。
ここ最近、自分がミスを連続しているという事は自覚している。
澤「ドンマイ月島!」
菅「焦んな!次、次っ!」
そして、ミスをする原因だって…わかっている。
月「…クソ」
早く、何とかしないと…っ。
月島は焦っていた。
西「お疲れ様でしたぁあああっ!!」
田「おつかれっした!!お先失礼しぁっす!!」
一人、二人と部員が帰っていく。
山「ツッキー、えと、俺も用事あるから…っ、その…!」
申し訳無さそうに口籠る山口に、無言でひらりと手を振る。
今日は鍵当番。
部室の鍵と荷物を持って、自分も帰ろうとしたところに日向が入って来た。
日「あ、鍵?ごめん俺やっとくから、先帰っていいよ!!」
月「てゆーか、まだ残ってたの」
日「何か走り足んなくてさ!…月島、調子悪い??」
まさか、日向にまで言われるとは思ってもいなかった。
月「…悪く、ない。そもそも、日向に言われたくない。」
じゃあね、そう言って部室を出ようとすると着替え終えた日向が小走りで月島の後を追う。
相変わらずムカツク奴だな、
なんて日向は思ったがここで言い合う事はしたくなかった。
日「なぁ、本当どうしちゃったんだよ。誰にも言わねーって約束するから言ってみろよ」
暗くて足元が不明瞭な中、一歩ずつ階段を下りていく。
2人分の足音が、カンカンと夜の静かな空気に響いた。
このまま口を開かず無視を決め込んでもいいが、そうすると日向はいつまでも聞いてくるだろう。
そうなることは目に見えていた。
月「多分、だけど…。寝不足、なんだよね…。」
マフラーに口元を埋め、ぼそぼそと口を割る。
だってまさか日向にこの事を喋るなんて思わなくて。
クソ…、情けない。
舌打ちをしたい気分だった。
日「ほんとだ…。よく見ると隈すげぇ!!」
ふわっと月島の目の前にオレンジ色が飛び出して来る。
まじまじと大きな瞳が覗き込んできて、無意識に尻込みしてしまう。
日「しかし月島!!俺にはある秘策があるのですよ…!」
ふっふっふっ…、と不適に笑む日向に嫌な予感しかしない。
日「俺さ、毎日夏を…あっ妹ね!夏を寝かしつけるんだ。俺超得意だから、月島にもやってやるよ!!」
聞いてもいないのにその秘策とやらを喋る日向。
その得意げな顔に、月島は頭を抱えたくなる。
やっぱり、日向に言うんじゃなかった…。
日「そうと決まれば月島ん家にレッツゴーだ!!ほら、月島早くっ!!」
しかし、喋ってしまったものは引っ込まない。
月島の返事なんか聞かず、さっさと月島家の方向へ進んで行くのだ。
「お前なんだかんだ弟だもんなー!」なんてケラケラ笑う日向。
声が大き過ぎる。
近所迷惑もいいとこである。
てゆーか、弟とか関係ないし。
前をゆく日向の背中に向かって、溜息をついた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 46