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ある晴れた日に 2
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影「はぁ~…、食ったら急にねみぃな…。」
一足先に昼食を食べ終えた影山がひとつ欠伸を溢し、目をこすった。
食べてすぐ眠くなるとか、どんだけ本能のままなの。
そうも思ったのだが、確かにこれは気候が悪い。
ゴロ
月「?!ちょ、何してんの…!」
影「あぁ?!膝貸せっつってんだよ!!」
月「初めて聞いたけど?!?!」
そんな月島の言葉なんか影山はお構い無しだ。
30秒も経たないうちにすよすよと寝息が聞こえ始め、膝の上がぽかぽかする。
その体温についまどろんでしまい、まだ昼休みも半分あるし少しくらい寝てしまっても…と、落ちそうな意識の中膝の上の真ん丸頭に手を伸ばす。
くしゃ、と一度その髪を撫でて、ふ、と完璧に目を閉じた。
✽✽✽✽
そんなに時間は経ってないと思う。
しかし、なんだろう…。
顔に陽が当たらなくなった…?
パチリ
若干の寒さと、もしかしたら寝過ぎたのではないかと危惧し慌てて目を開けた。
影「げっ…」
目の前に影山の顔があり、少なからず月島も驚いた。
月「なに…、してんの」
そもそも「げっ」とか、まず失礼だ。
てゆーか起きてたなら一声あってもいいと思うし、何より自分の寝顔を間近で見ていたという事が本当に何してんの、と思う。
月「人の寝顔凝視するとか、いい趣味してるね王様…」
嘲るように笑う月島に、影山はしどろもどろに目線を泳がせる。
言えねぇえええええええっ!!!!!
月島の伏せた睫毛が綺麗で見惚れてました、なんてぜってぇ言えねぇええええええっっ!!!
後ろめたい気持ちから、手の平にじんわりと変な汗が滲む。
目の前で繰り広げられるその百面相が面白くて、月島はついくすっと笑ってしまう。
影「なっ、何笑ってんだ…!」
月「別に?君の顔がマヌケだったから、笑っただけだけど?」
この言葉に、きっとまた表情を変える。
わかった上で、そう挑発したのだ。
影「マっ…!てめクソボg……っん"?!」
チュ
可愛らしいリップ音が鳴った。
うん、その顔…すると思った…。
びっくりして瑠璃色の目を見開き、みるみるうちに顔が紅潮していく。
影山が何か言いたげに、口を開いてしまう前に…また畳み掛けてやる。
月「ぷっwww王様、色気無い声だったねーwww」
影「あ"ぁん?!」
教室に戻ろうと、そう茶化してから立ち上がる。
これで、いつもの僕らに元通り。
…………………………………の、はずだった。
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