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ある晴れた日に 3
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キュ、
足が、止まった。
学ランの裾を、掴まれたのだ。
掴んだ張本人の方へ、再度振り返る。
月「………なに」
顔は俯いていたためその表情を覗い見ることはできないし、何を考えてるのか読めない。
予想外の行動だった。
影「…~、てぇ」
ぽつりと呟く声がした。
月「?、聞こえない」
影「~っ、から!!シてぇっつってんだよ!!!」
月「今度はうるさすぎなんだけど!!!」
顔を真っ赤にして叫ぶ影山。
加減ってものを知らないのか。
いくら人がいないとはいえ、白昼堂々と何てことを叫んでくれるのだ。
月「っ、もう昼休み終わるってわかってるでしょ。帰ったら…」
影「今…、今が…いい…っ」
――――――――――――――――――――断らないと。
頭の中で警鐘が鳴る。
切羽詰まったような顔。
こんな顔、試合の時だって滅多に見ない。
この顔を見て、月島が興奮しないわけもなく…。
我儘な王様。
いや、違う。
これは月島にとっても…褒美であるのだから。
✽✽✽✽
澄み渡る青空に、ひこうき雲が白いラインを引いていく。
あぁもう、本当何してんだろ…。
月「壁に手ついて。僕に任せてくれたらいいから…」
学校で…、それも外で。
こんな事間違ってるって、止めないといけないのは僕だ。
そんな気持ちとは裏腹、影山のシャツをたくし上げそこへ手を忍ばせる。
影「んっ…」
外気に晒され、自分のとは別の体温の手が触れぴくりと身体を揺らす。
出入り口から直接見えない。
昼休みは終わりに近付いている。
とは言っても誰もここへ来ない保証なんか、どこにも無い…。
少なからずその事に興奮している自分がいるのも確かで。
そしてそれは自分だけじゃない。
きっとお互い、そう思ってる。
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