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狼
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俺はずっとこの学園でこの見た目と無愛想な性格から、…それと、ある事件をきっかけに狼と呼ばれるようになった。
噂と見た目から判断されて、遠巻きに見られるだけではなく、恐れられるようになった。
けど、俺の見た目だけを目的に媚を売ってくる奴は絶えなかった。
そして俺は孤立した。目的が見た目なことが堪らなかった。だから自ら疎遠になっていった。学校から。クラスから。そして学校に行くことも疎らになっていった。
そんな時、あいつが来たんだ。
最初はうるさい奴が遂に俺の部屋まで来たのかと思った。
けどあいつは俺を怖がったりなんてしなかった。ましてや媚びたりなんて。
それに俺がどれだけ救われたと思う?
だんだん居場所が無くなっていった俺に
居場所ができたような気になれたんだ。
いつかあいつに狼と呼ばれた所以をちゃんと話さなければいけない時が来る。
その時あいつはどんな顔をするだろう。
恐れられはしないか、失望されはしないか。
不安で仕方ない。
もしもあいつがそうなってしまったら
俺はもう…戻れないかも知れない。
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