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胸の内
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目が覚めたら、自分の部屋で眠っていた。
きっと裕哉が運んでくれたんだろう。
悲しい哉、感情は薄れつつも記憶は鮮明に残っていた。
時計を見るとまだ夜中の2時だった。
「まだ夜か…」
今日の出来事を自分なりに振り返ってみた。
事自体は思い出したくないが、襲われることが初めてなわけではない。
だがいつも未遂で、助けてくれる人がいる。
裕哉。
裕哉がもし俺の兄じゃなかったら、俺があいつの弟じゃなかったら。
俺が女だったら。
俺は、禁断すぎる恋をしてしまった。
どうしてあいつなんだ。
辛いだけなのに、苦しさは増すだけなのに
他に目がいかない。他人を愛せない。
それ程に好きなんだ。
裕哉が人を抱くのは俺だけじゃない。
別に裕哉に俺だけを見て、と強要しようとも思わない
叶わなくていい、愛されなくていい。
ただ好きなんだ
どうしようもない程に。
「っは、う、ぐすっ…くそっ…な、んで、」
願わくばこの恋が綺麗に散ってくれればいい。
しかしきっと散る事も叶わない。
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