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奉仕説明
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【えー、これから各班で事前に割り振った場所に移動してもらう。バケツと、ゴミ袋、軍手などを配るので班長は取りに来い。もし危険なものがあったりしたら必ず報告するように。】
款稚の説明のあと、各自バラバラに移動した。
学年全員がこの場所に行くわけにも行かないので、半分は違うエリアで作業をしている。
バスも違う方向に行っていたので残り半分のグループは本当に真逆なのだろう。
朝、発表の掲示に生徒たちが一喜一憂していたのはこの為だろうか。
「奉仕活動って、本当に地味なことするんだな。」
「全くだぜ。ゴミ拾いなんて、それこそ本当に初体験だっつーの。」
亜嵐が愚痴る。
「まぁ、人生経験だ」
「忍、なんか軍手似合う。更生少年っぽいよ」
無言で殴られました。
「あーあ、早く遊びてぇ。」
「まぁ、ある程度頑張ろうや。」
「まぁ、極論亜嵐に全てやらせればいい」
「おい凛也。テメェさっきからコノヤロウ。」
*
なんだかんだこんな調子でやっていたら思っていたよりもすぐに時間は過ぎていった。
「なぁっ、そろそろいいんじゃねぇ?」
「まぁ、いいか…結構綺麗になったしな」
「つっかれたぁ…凛也、飲み物もってねぇ?」
「持ってない…自分で買いに行け。」
「うぇえ…じゃあ、いっしょに行こーよー」
「…仕方ないな…みんな、何か欲しいものはあるか?」
「いや、大丈夫。」
「俺も平気だ。」
「オレンジジュース買うてきて欲しい!」
「わかった。
渋々という様子はなく、いつものことのように凛也は亜嵐と共に近くの自販まで飲み物を買いに行った。
「凛也って、優しいな」
「あの2人、生徒会でも何かとペアになることが多いしな。」
「犬と飼い主みたいやなぁ…」
連れ立っている2人の後ろ姿はやけに見合って見えた。
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