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偉い悪魔、迷子になる。《4》
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ふと、吾輩は気づいた。
ヤバイ類の奴の庭に迷い込んでしまった。
逃げようと、一歩ジリジリと後退る。
「そんな変質者見るみたいな目しないでよ」
「寄るな!変態っ!」
「ちょ、誤解だって!誰にだって、フェチみたいなものあるじゃん?」
「フェ、フェチだと?」
「そうそ、俺悪魔の子がメッチャ好きでさ」
「…………」
「出会ったら、絶対口説く事にしてんだよね」
……………。
どこに誤解の要素があった!?
「やっぱり変態ではないか!?」
天使の癖に、性的対象が悪魔なんて、変態も変態ではないかっ。
「趣向はそれぞれっしょ~」
「ええい!寄るな!穢らわしい!」
「でも、安心しろよ。お前はタイプじゃないから、口説いたりしねぇからさ」
「…………」
この心底安堵しているのに、何だか無性に腹が立つのは何故だ。
男に、ましてや、こんな変態に好かれたいなど、毛の先程も思ってはいないが…。
これが、この男との最悪の出会いだった。
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