アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
新しい関係
-
「じゃあ、改めて。神林風斗さん」
「………は、い」
「好きです。俺と付き合って下さい」
「お、俺も好き。よろしくお願いします」
お互いの気持ちをまた伝え合って、お互いに照れ笑い。
「っあぁぁ~改めて伝えるってスゲェ照れる」
「フハッ!拓哉の顔が赤くなってんのめちゃくちゃレアだな」
「マジでな!照れるとか久々だわ!ま、お前も顔真っ赤だけどな」
「うるさい!!」
「でも、幼馴染み歴が長過ぎて、付き合うって何すりゃ良いんだ?」
「俺もそれ考えてた。まぁ、時間は沢山あるし、俺らなりの付き合い方を一緒に見つけてこ?」
「そうだな。にしても、お前、時々まともな事言うよな」
「お前、馬鹿にしてるだろ!!俺だって、ちゃんと考えるぐらい出来んだからな!!」
「そうだな。でも、まぁ、俺らのペースで進んで行こうな」
「うん!」
こんな話に夢中になっていれば、あっという間に窓から見える空は暗くなっていた。
「ってか、話し込み過ぎたな。外真っ暗じゃねぇか。そろそろ帰んねぇと家の人が心配すんぞ?」
「………うん」
「あぁ?何、シュンとしてんだよ?そんなに俺と離れたくねぇか?」
心の中で考えてた事を当てられて、口に出して返事をするのが恥ずかしくて黙ったまま頷く。
「おい、今日はえらく素直だな。ったく、仕方ねぇな。家まで送ってってやろうか?」
「……良いのか?」
「あぁ。で、どうする?」
「………送って欲しい……」
「おい!いちいち照れんじゃねぇよ!俺まで恥ずくなんだろ!!…まぁ、とりあえず、行くか!!」
気持ちが通じ合ったばかりで、なかなか帰る気にならなかったけど、いつまでも拓哉ん家に居る訳にも行かず、拓哉が家まで送るって言ってくれたし、今日はそれに甘える事にした。
お互いの家は、歩いて10分くらいの距離にある。
でも、やっぱりまだ帰りたくなくて、玄関の所で渋っていると、「ほら」と言いながら、拓哉が俺の方に手を差し出して来た。
「何?」
「付き合って、初日だからな。手ぐらい繋いで風斗ん家まで送ってってやろうと思ってさ。だから、ほら」
「や、ヤダよ!」
まさか、手を繋ごうなんて言われるとは思ってなくて、恥ずかしさのあまり思わず拒否してしまった。
でも、繋ぎたくねぇ訳じゃなかったから、直ぐに後悔が襲って来る。
「そうか?じゃあ、もうこれから手を繋ぐのは無しか。残念だなぁ」
「………え?」
拓哉から言われたその言葉に涙目になる。
(そ、そんな。でも、今更繋ぎてぇなんて言えねぇよ……)
「はぁ~嘘だよ。ったく、ズリィ奴だな。ほら、繋がねぇのか?」
(ズリィ?何がズリィんだ?)と思いながらも、
「………繋ぐ」と照れながら素直に言えば、直ぐに拓哉の手が俺の手を包み込んだ。
久し振りに繋いだ手は、俺よりも大きくって、スゲェ安心感があった。
「………これ結構照れるな」
「…………………………………………」
俺は、もう顔が真っ赤で何も答えられなかった。
「じゃあ、帰るか」
「うん」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
26 / 51