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34本目、自分で。※
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「お邪魔します…」
家の中に入ると部屋はシンプルで凄く片付いていた。何も散らかってないし出しっぱなしもない。笹窪さんはこういうところはきちんとするタイプなんだ…。
「…その気で来たんだよね?」
「……はい」
いざここに来ると緊張してしまい部屋を見渡し気を紛らわそうと思っていたがそうはいかなかった。
ベッドがある部屋に入り笹窪さんはベッドの上に座った。そして隣に座るよう促された。
真っ白なシーツに枕。掛布団は深い緑色。
部屋中シックなカラーで統一されていて落ち着く雰囲気のはずなのだけれど今の僕はそれどころでは無い。
笹窪さんが動く度に触れられるんじゃないかという淡い期待を抱いてしまう。
「そんなにビクビクして怖いの?」
「…違います、その…はやく触って欲しくて」
「…そういうことか。汗かいたんじゃない?先にシャワー浴びてくるついでにタオルとか用意してくるから歩生も俺の後に入っていいよ」
笹窪さんはそう言うと僕の目の前で服を脱ぎ始めた。わざど焦らすつもりなのだろうか?
確かに少し汗ばんではいるかもしれないけれどまたお預けを食らってしまった。
人の部屋を汗くさくしてしまうのは申し訳ないしお言葉に甘えるべきだろう。
けれど触れられたい気持ちでいっぱいなせいでいちいちもどかしくなる。
笹窪さんは全て脱ぎ終えると部屋を移動してシャワーを浴びに行った。
僕はベッドに一人で座っている。
それも笹窪さんの家のベッドだ。
部屋からはどことなく彼の匂いがするような気がした。
(ダメだ、何を考えようにもこれが…)
あまりにも我慢が出来なくなりズボン越しに自分で触れてみた。
(…笹窪さんにさっきまで触られてたんだ)
ズボン越しでは物足りないと思い下着の中に手を入れた。こんな姿笹窪さんに見られてしまったらと思うと怖いのに、手は止まらない。
シャワーの音が聞こえる間だけ…そう決めて自分のそれを軽く握る。
「んんっ……」
先端が濡れていたからか手を上下に動かし始めるとヌルヌルとして物凄く気持ちいい。
クチュクチュとなるいやらしい音と相まって体が反応し、腰がビクビク動いてしまう。
「…止まらな…んぁ…」
笹窪さんに触れられたり舐められたことを思い出すと余計に固くなるのがわかる。
声が漏れそうになるのを必死に耐えながら弄るも呼吸が荒いでしまう。
僕はこんなにもいやらしい人間だっただろうか。
「ささ…あぁっ…笹窪さん…」
次第に声が我慢できなくなっていく。
“気持ちいい”と感じる度に心身ともに熱くなってくる。
シャワーから戻った笹窪さんに見られたらどう思われるだろう。
(これ以上してしまうと…イきそうになる…ダメ、止めなきゃ…止めなきゃいけないのに)
その思いと反して手は更に激しく動きだす。
我慢できなくて自分で扱き始めるほどに淫らになっている自分に嫌悪感を抱きつつも“快楽”というものには勝てそうにもなかった。
「っ…う、あ……はぁ…笹窪さん…」
「なに先に1人で楽しんでるの」
目の前のドアが開くとともに笹窪さんの声が聞こえた。
夢中になってしまったせいでシャワーの音を忘れていた。
咄嗟に手を止め下着から出すものの何をしていたかはバレバレだろう。
もしかしてドアの向こうで聞いていた…?
「さっ…」
「…俺の名前呼ぶくらい俺が欲しいの?」
「…えっと」
“見られてしまった”という焦りから心臓がバクバクいってるし目は泳ぐ。唾を飲み言葉を出そうとしたけれど羞恥心が邪魔をしてくる。
自分が一番見られて恥ずかしいであろう瞬間を、笹窪さんに見られてしまったのだ。
「…どうなの?」
「…ほ…ほ、欲しい…です」
笹窪さんはシャワー後で腰にタオルを巻いていて上半身裸だ。
引き締まった体には程よい筋肉がついている。
笹窪さんの顔を見るのが恥ずかしいせいで体につい目がいってしまうけれど、それはそれでまたドキドキしてしまう。
「俺がシャワー浴びてる間にこんなことしてたなんて。待ちきれなかったキミにはお仕置きが必要かな」
笹窪さんは僕の横に座った。
「そのまま自分で扱いてイくとこ見せて」
「やっ…!恥ずかしいです…」
「…お仕置きだから」
笹窪さんはニッコリと笑うものの今はその表情がとてもじゃないが優しくは見えなかった。
自分でしているところを見せなくてはならない、それがどれだけ恥ずかしくて自分が惨めで情けなくなるのか想像するだけでゾッとする。
でもやらないとまたさっきみたいに触れてはくれなさそうだ。
「…あまり、見ないでください」
僕は渋々また下着の中へ手を入れた。
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