アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
42本目、不慣れ。
-
僕は暖さんの肩に寄りかかった。
そして今は絶賛赤面中だろう。
告白をされ、それを受け入れた。
あんなに熱烈に愛を伝えられたのは初めてで未だにドキドキが止まらない。
また二人でテレビを見てるけど、恥ずかしくて内容なんて入ってこない。
「クリオネ!」
「えっ…え?」
「違うのかな…このクイズの答えクリオネだと思うんだよね」
「あはは、クラゲじゃないですか?」
暖さんはクイズに夢中だけど僕はそれどころじゃない。
テレビの向こうのクイズよりも今は隣にいる暖さんが気になって仕方ない。
「あ、やっぱりクリオネだよ合ってた合ってた」
暖さんはすごい笑顔で手を繋いできた。
僕はギュッと握り返した。
することはしたというのに素になるとこういうことすら恥ずかしくてたまらない。
「ねぇ歩生」
「なんですか…?」
僕は呼ばれて暖さんの顔を見た。
そしてキスをされた。
「なっ…!」
「隙あり。さっきから照れて硬直してるよね」
普通にバレていたみたいだ。
確かに空返事のようになってしまったりぎこちない部分はあったかもしれない。
「慣れてないんですこういうのは」
「…可愛い。じゃあ何しても俺が初めてなんだ」
「…たぶん」
すると僕の頭を撫でてきた。
「なんですか…?」
「声震えてるし顔真っ赤」
「だって…慣れてないんですってばこういうのは…」
「俺的には慣れてないのが嬉しい。歩生の最初は全部俺がいいなぁ」
自然とそんなことを言われることも慣れていない。
暖さんは無自覚なのかすぐに僕が照れてしまうことばかりを言う。
それに手を繋ぐことも撫でられることもすごくドキドキしてしまう。
「どれも暖さんが初めてです…幸せ」
「大切にするよ」
またそう言ってくれた。
大切にする、それは僕も同じ気持ちだ。
暖さんが伝えてくれる気持ちや言葉、教えてくれる何もかもを大切にしていく。
そして僕からもたくさん想いを伝えていきたい。
最初は照れてしまうかもしれないけれど、それでもちゃんと伝えなきゃ。
「…僕も大切にします」
「うん。ありがとう。嬉しい」
暖さんは優しく微笑むとまた頭を撫でてくれた。僕より大きく暖かい手で触れられると心が落ち着くし満たされる。
暖さんのことが好きだという気持ちがどんどん溢れていく。
「…テレビ飽きたし何かDVDでも見ようか」
「わかりました」
「テレビ台の横に棚があるでしょ?そこに色んなのあるから選ぼう」
正直DVDの内容も頭に入るかは分からないけれど暖さんと一緒に観れるのならその時間は幸せだ。
暖さんが立ち上がり棚の方へ向かうのを後からついて行った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
42 / 595