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71本目、また。※
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初めてまともに抱いた恋愛感情にまだ戸惑いを隠せないし慣れもしない。
けれど僕は今、何も後悔をしていない。
今ここに暖さんと共にいること、体を重ねたこと、好きだと思ったこと。
何もかもを大切に受け止めている。
「…歩生は過去にどんな人を好きになった?」
「えっ…?」
そう聞かれて僕は黙り込んでしまった。
小学生の頃にクラスの女の子を「好きかも」と思ったことは恋愛に入るのだろうか。
彼女の顔を全く覚えていないし、本当に好きだったかと聞かれるとわからない。
恋愛自体を意識して生きてたことがない。
「わ、わからないです…」
「……そっか」
それ以上何を聞かれる訳でもなく暖さんは話を辞めた。
暖さんこそ過去にどんな人を好きになったんだろう。
聞かれてしまうと逆に気になってしまう。
けれど聞いてしまうと嫉妬するかもしれない。
暖さんが僕に向ける笑顔や言葉を過去に他の人へ向けていたなんて考えたくもない。
「やっぱ本気だなぁ」
「…本気?」
「歩生のことだよ。男だし後輩だし、ほぼ初対面だったしダメだとは思ってた。でもそんなことを理由に諦められる気持ちでもなかったから」
今日だけで何度も告白をされているみたいだ。
またそんな言葉をサラッという。
暖さんはどんなことでも正直に、そして真っ直ぐに伝えてくれる。
その度に照れているんじゃ心臓が持たない。
「僕は暖さんのおかげでアルファ性への印象が変わった気がします。でも暖さんだったからかな…」
「歩生も俺のこと大好きだね」
“はい、大好きです”
そう言おうとしたけれど恥ずかしくて喉から言葉が出てこない。
きっと言えば暖さんは喜んでくれる。
僕も想いを素直に伝えようと思っていたのに、上手く出来ない。
「…真っ赤」
「暖さんもです」
「うん、同じ」
暖さんは手を僕の頬を包み込み優しく撫でた。
こうして頬や頭を撫でられるのが僕はどうも好きみたいだ。
それに、撫でてくれている時の暖さんの表情はとても穏やかだから、それを見ているのも好きだ。
「ねぇ、発情期とかではなく……」
暖さんは何か言いかけてやめた。
言いたいことはなんとなくわかるような気がした。
昨日もさっきもあんなに激しく抱き合っていたのに、暖さんは僕のことをもっと求めてくれる。
確かに今までは抑制剤が切れた上でお互い発情状態で体を重ね合っていた。
「……お風呂に入って綺麗になったのに」
薬はまだ飲んだばかりで切れるはずもない。
これは僕自身の意思だ。
「歩生?」
「…お風呂でするってどうなんでしょう。またのぼせちゃうかもしれませんね」
向かい合ったまま暖さんの上に座り、今度は僕が暖さんの頬を両手で包み込む。
これは発情期なんか関係ない、発情してるからではない。
僕自身も暖さんのことを求めているからこうしているんだ。
「……歩生随分と大胆だね」
暖さんはスイッチが入ったかのようにさっきまでの穏やかな表情が変わる。
僕のことを鋭い目付きで見つめてくる。
この目で僕は何度ドキドキさせられただろう。
「暖さんは随分とお元気ですね」
僕のおしりにしっかりと当ててくる硬いそれを指して言う。
意図的に当てているのか、体制的に当たってしまうのか。
暖さんのことだからきっとわざとだろう。
けれど僕も人のことを言えぬくらいまた硬くなっている。
「…のぼせないようにしましょう」
僕は暖さんの上から降りて、また向かい合う形で正面に座り暖さんのを掴んだ。
動く度にお湯が揺れてしまい体が見えにくい。
けれどこの短期間に二度もしたんだ、大丈夫。
「大胆な歩生も可愛いと思うよ」
「そんなこと…」
「ある」
そう言うと暖さんは顔を近づけそのままキスをしてきた。
「いつだって歩生は可愛いよ」
至近距離な上に小声でそう言われるものだから心臓がバクバクと早く動き出す。
腕を動かす度にお湯がちゃぷんと音を立てる、それが妙に雰囲気を醸し出しているように思える。
「暖さん…気持ちいいですか?」
「気持ちいいよ」
返事をしてくれた暖さんは僕の腕を掴んで離すと、お風呂の淵に座った。
「その可愛いお口でしてくれたらもっと」
暖さんは口でされるのが好きなのだろうか?
僕はまだ不慣れだから手よりも自信が無いけれど、暖さんが求めてくれるのなら頑張りたいと思う。
手で抑えながら歯が当たらぬようそっと口に含む。
腰が抜けそうな程気持ちよくなれるように頑張って口で奉仕したい。
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