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「なぁ、兄貴...お願いがあんだけど」
「んぁ?」
何て事無いいつも通りの日曜日。朝早くから夜遅くまで両親の居ない家で双子の妹の爽和(さわ)とゴロゴロしながら怠けていた。声のトーンも顔つきも性格もほとんど変わらない、双子の妹。
「んだよ?」
読んでた漫画を持ったまま寝転がっていたソファに座る。スカートなんて関係無く胡座をかいて座っている爽和。魅力の欠片もない。
「僕、彼氏出来たって言ったじゃん」
「言ってたな」
「その人と別れたいんだよな」
「1ヶ月でそれか」
爽和は世で言うボクっ娘(?)だ。私だと女みたいで(いや女だけど)、名前呼びだとぶりっ子みたいで嫌だという考えの結論が僕、らしい。よく分からん。
「だから兄貴、その人に別れ話して来てよ女装して」
「言うと思ってたけど、思ってたけど、無理あるなって思わねぇの?」
「いいじゃんたまに入れ替わって学校行ってんだし」
そう、俺と爽和はよく入れ替わって高校に行っている。俺の高校と爽和の高校は一緒で同じ1年だけどクラスが違うからこれが割と新鮮で。
「...誰だっけお前の彼氏って」
「...ひ」
「ひ?」
「弘樹、先輩」
「無理(即答)」
「えぇー!」
弘樹先輩。俺と爽和の通う高校で一番悪い意味で有名なヤンキー。顔は見たこと無いけどリーゼントって噂もある。こいつよくそんなのと付き合えたな...
「可愛い妹が顔ボコボコのピンチに立ってんだぞ!?助けるのが兄だろ!」
「何が可愛い妹だ、現在進行系で胡座かいてる奴が!」
で、次の日。俺の制服が消え女用の制服が残されていた。せめて見た目だけは女にしようと伸ばしていた爽和の髪と同じ長さのウィッグまで置いてある。
「あんのヤロォ...」
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