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気付き(優視点)
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加藤君の所から、大慌てで署に戻った私は、二人から話を聞く為、取調室にいた。
あれこれ質問はしてみるが、二人が口を開く素振りは一向に無い。
今日の取り調べも何の成果も得ないまま終わった。長丁場になる事は覚悟していたが、さらに長丁場になりそうな予感がして、私はその場に一つの溜め息を吐いた。
加藤君の所へ話をしに行った時、いつもと変わらない笑顔で私を迎え入れてくれたその姿にホッとした。
それに、謝った時、加藤君の友人も加藤君も傷付けてしまった私を加藤君が責める事は無かった。
責めるどころか、自分が弱いから悪いんだと自分を責める加藤君の姿を見て、守ってやらないといけないと強く感じた。
この感情は、あの時以来の久し振りの感情だった。
私自身でも驚いた事は、いつもなら被害者の所へお見舞いに行こうなんて思わないのに、加藤君には自分からお見舞いに行くと言ってしまう程、いつでも加藤君に会いたいとそう思っている自分がいる事に驚いた。
もっと加藤君を知りたい。
そう思う気持ちが止まらなくなっている自分がいる事にも驚いていた。
この前も感じていたドキドキが加藤君を見るだけで止まらなくなる……
この思いは、何なのか………
気付きたくなかったが、気付いてしまったかもしれない……………
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