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お見舞い
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(ん?誰だろ?……あ!!)「出てもいい?」
龍:「あぁ、俺等の事は気にしないでいいぞ」
「ありがとう。ごめんね」
龍:「あぁ」
「はい、もしもし?」
『加藤君?大舘です。今、大丈夫かな?』
「はい。大丈夫です」
『明日なんだけど、何か予定あるかな?』
「明日ですか?明日は特に予定は無いです」
『そっか。そしたら明日、加藤君に会いに行っても良いかな?仕事が休みなんだ』
「本当ですか?嬉しいです!!」
『約束のチョコレートケーキも買って行くから楽しみに待ってて』
「はい。楽しみにしときます」
『うん。それじゃあ、また明日ね』
「はい。明日待ってます」
(はぁぁぁ~どうしよ………明日、大舘さんに会えるって考えたら、ドキドキするよ~)
和:「おい!おい!悠久!!大丈夫か?」
「え、あ、う、うん。大丈夫だよ。ごめん」
(三人が居る事忘れてた……しっかりしろ、僕!!)
作:「電話の人誰~?」
「あ、今回の事でお世話になってる人だよ」
和:「大舘さんか」
「うん」
龍:「大舘?誰だそれは?悠久が会った事があるのは分かるが、お前もあるのか?」
和:「まぁな」
作:「病院で会ったの?」
和:「あぁ、たまたまな」
(そっか。和也、自分が現場に居た事は二人には話してないんだ………そっか………)
龍:「その大舘さんとかいう人は良い奴なのか?」
「うん。最初の事件でも僕の担当をしてくれた人なんだ」
作:「そうなんだ。じゃあ、安心だね」
「うん。そうだね」
龍:「………なぁ、悠久?その……体は大丈夫なのか……?」
「体?うん、今は平気、大丈夫だよ」
(そうだよね。やっぱり気になるよね)
作:「僕達じゃ分からない様な辛い経験をしてるから話したく無いのは分かってるよ。けど、もしも悠君が少しでも話したいと思ってくれたらいつでも僕達を頼ってくれていいからね。僕達は、悠君の味方だから」
「うん。分かってる、ちゃんと分かってるよ。僕ね、本当に三人には感謝してるんだ。こんな話をしても、変わらず傍で支えてくれて、本当に心強いなって凄く感じてる。本当に本当にありがとう」
龍:「悠久………」
「まだ、今回の事は自分の中で整理出来てなくて、どうしてこんな事になったのかもちゃんと分かってないんだ。けど、どんな事でも受け入れる覚悟は出来てる。僕には強い味方が三人も付いてるからね。そうでしょ?」
作:「悠君…………」
龍:「あぁ、そうだな」
「ね!よし、この話は終わり。別の話しようよ!」
和:(そうだよな……悠久だって必死なんだよな……)
作:「ん~じゃあさ、僕のゼミの教授がどんどんクソ野郎に変化してる過程を話すね!!」
龍:「作馬、口が悪いぞ」
作:「だって、今の教授、最初の頃は凄く良い人だったのに、今じゃ本当にクソ野郎なんだよ!!悠君も変貌した教授の話聞きたいでしょ~?」
「うん!聞きたい!!凄く気になる、話して!!」
そんなこんなで時間はどんどん過ぎて行った。
そんなに三人と前話してから日にちは経ってない筈だけど、久し振りに、本当に久し振りに三人と話す事が出来た様に感じて、本当に楽しかったし、時間が過ぎるのも凄く早く感じた。
三人は夕方頃帰って行った。
三人が帰った後の病室はシーンと静まり返り、少し寂しかった。
ちなみに、和也が買ってきてくれたプリンは生クリーム付きで本当に美味しかった。
明日、お礼の電話をしようと心に決めて、僕は明日に備えて早めに眠った。
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