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お見舞い
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朝8時
病院の朝食を食べ終わった僕は、ちょっと早過ぎるかな?と思いながらも電話を掛けた。
「もしもし?」
着信音が途切れて、話し掛けるけど、返事がない。
『………………………』
(あれ?繋がってるよね……?)
「…も、もしもし?」
『…………あぁ?誰だよ?こんな早い時間に電話掛けてきやがって………こっちは寝みぃんだぞ?分かってんのか?あ?』
(あぁ…………やっぱり早過ぎた………)
「か、和也…?あ、あの……ごめんなさい」
『…………………へ?もしかして悠久か?』
「うん。昨日のお礼が言いたくて電話したんだけど、時間早過ぎたね。本当にごめんなさい。また、掛け直すね。バイバイ」
『ちょちょちょちょっと待て!!』
「え?何?」
『……俺の方こそ言い過ぎた。ごめん』
「和也は謝らなくていいでしょ?僕がこんな時間に掛けたのが悪いんだから」
『いや、でもよ……』
「いいの!僕、ちゃんと反省したから、次からは気を付けるね」
『こんなん気にすんな。で、昨日のお礼ってプリンか?』
「そう、プリン!!!すっごく美味しかった!ありがとう。って、それだけなんだけど……貴重な睡眠時間を奪ってごめんね。おやすみなさい」
『だから、そんな風に思ってねぇって。ったく、お前はいつでも電話掛けて良いって言っただろ?』
「そうだっけ?」
『………いや、嘘だ。そんな事言ってねぇ』
「和也、デタラメ言わないでよ!!」
『ワリィワリィ。ま、わざわざありがとな。旨かったなら良かったよ』
「ふふ、一人で一気に食べちゃったから、皆にも分けてあげれば良かったなって、食べ終わってからちょっとだけ後悔したよ」
『アイツ等には食わせなくていい』
「どうしてそんな事言うの?美味しい物は皆で食べたらさらに美味しくなるでしょ?」
『まぁ、そうだけどよ……』
「って、こんな話してる場合じゃないね」
『あ?何でだよ?』
「和也、眠いんでしょ?睡眠時間を奪った僕が言うのも何だけど、早く寝ないとどんどん睡眠時間が無くなってちゃうよ?」
『いや、もういいわ、何か目覚めたし』
「………何か、本当にごめんね」
『って、俺今日の講義の課題してねぇわ』
「え!?早くしないと!!」
『おう!ちょっと課題してくるわ!まぁ、お前は、いつでも俺に連絡していいからな?暇な時とか、後、退院の日が分かったら連絡しろ!!いいな?』
「分かった。ありがとう」
『ん。それじゃあまたな!!』
「うん。またね」
和也、大変そうだけど、楽しそうだなぁ。僕も早く退院して大学に行きたいなぁ。
この前入院した時は、直ぐに退院の日が決まった様な気がするけど、今回はなかなか決まらないなぁ。いつ退院出来るんだろ?
僕、別に怪我とかしてないから直ぐ退院出来るって思ってたんだけど、今度先生に聞いてみようかな……
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