アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
62
-
蓮が自分のほほに手を添えてフッと笑う。
「……いてぇよ、空……。」
「ごめん、蓮。
でも、言い過ぎだよ。」
「新田くん……。」
稔が蓮の肩に手を置く。
「頭、冷えたか?」
「うん、おかげで超すっきり!
……先輩、ごめん……なさい……。」
蓮が頭をさげ、空も頭を下げる。
”謝るのは僕のほうなのに……。
かなわないな……。”
エースは少し微笑み、話し始めた。
「ううん、ごめんなさいは
僕や会長が言うべきだよ。
でも、ごめんね。
副会長のことは本当に分からないし、
僕がここに来ていたのは、
会長に君たちへの謝罪を建議するために、
話し合おうと思ったからなんだ。」
「そうですか……」と稔が答える。
「……信じていいんですね?」
その問いに、エースは深々と頭を縦に振った。
「分かりました。」
稔はそう言って、空と蓮のほうに体を向けた。
「それじゃ、今日のところは出直そう。
蓮の今のひどい顔を海さんに見せたら、
すごく心配されそうだし。」
「そーだなー、自業自得とはいえ、
俺も今他人に会うのはやめときたい……。」
「どうする、晩飯はテイクアウトにするか。」
「そっ、それなら!」とエースがとっさに声を上げる。
「僕の部屋で食べない?!
えっと、部屋もちょっとだけ広いし!
……類に……いや蔵本先生も一緒だけど……。」
エースはそう言うとバッと下を向いた。
衝動的に三人を誘ったことに、
我ながらビックリしたのだ。
「えっと……お邪魔してもいいんですか?」
エースが顔を上げると、三人は笑っていた。
「ぜひお願いします。」
「先生もいるのかぁー!なんか緊張するな!」
エースはつられて自分も笑った。
「よっし、それじゃあお鍋でもしようか!
お詫びの意味もかねて、僕がおごるよ!
”類にぃにも少しだしてもらうけど……!”
でも具材の運搬は手伝ってね、
なんせ男5人の鍋パなんだから!」
空と蓮が勢いよく敬礼ポーズをした。
「わっかりましたー!!」
稔も「分かりました」とつぶやいた。
エースは胸が熱くなった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
62 / 77