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「あれ?ここですか?」
店から車なら3分くらいの距離。煉瓦で覆われた4階建のマンションは見た覚えがある。
ゴージャスだな、どんな人が住んでいるのかなと想像したことがあるから。
来客用の駐車スペースに車を止め、マンションに入った。
1Fはホテルのロビーか?という造りだ。品のいいソファとテーブルのセットが4つ。絶妙な距離感で配置されている。スタンドライトから柔らかい光がおりていて、ロビー全体も少し暗めで落ち着く。
そしてホテル同様フロントがあった。いったい家賃いくらなわけ?
フロントに行く前にエレベーターが開いて、男が出てきた。
「沢木さん、すいません。お呼び立てして。」
「沢木に挨拶で、俺には無いのか、相変わらずだな。」
「凄まないでくださいよ、桜沢さん~。」
この人、桜沢さんのこと怖くないんだ・・・。
フロントの人は真逆の反応だった。ギョっとしたあとに全員下を向いてしまったから。
「嫌なことは早目に片付けたほうがいいでしょう?外で話せる内容じゃないので、お邪魔することになってしまって、かえって申し訳ないです。ゆきちゃん、彼が宏之。」
「初めまして、関です。」
「木崎です。へええ~いい顔してるね、関さん。」
「木崎、てめえ、関はお前より年上だぞ。」
「いや、だってね。なんか凛としてる、背筋がスッキリ伸びているし。いい顔がぴったり。
桜沢さんは怖いだけ。」
どうしたものかと碧さんを見たら、すごく優しい顔をして見返してくれた。
いい顔の意味はイマイチわからないけれど、褒め言葉として受け取っておこう。
「立ち話もなんですから、上いきましょう。」
全員揃ってエレベーターに乗り込んだ。
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