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道路の縁に転がったスマホ。
間違いなく宏之が使っている物だ。画面に残っているのは制作中のメール。
『今日も一日一緒でしたね。明日の日曜はお休みになりました!今日は起きて待_ 』
メールを打っている途中で?
どこのどいつだ・・・。許さない、絶対に許さない。
冷たい自分がむっくりと身体の中で起き上がり、わたしに代わって息をしはじめた。
誰だかしらないが、どんな物に手出ししたのか思い知らせてやる。
「裕。」
『おい。その声・・・どうした。』
「宏之が居ない。」
『どういうことだ。』
「店の前に携帯が転がっている。シャッターはしまっているから店をでて、わたしへのメールを打っている途中に何かあったらしい。」
『今どこだ?』
「大将の店だよ。」
『車を回す、そのほうが早く拾える。ジッとしてろよ!』
ああ、じっとしているよ・・・怒りを溜め込んで、力を溜め込んで・・・
わたしの物に手をだすとどうなるか、後悔させてやる。
無機質な機械に口づけする。それが宏之であるかのように。
待っていなさい。絶対に君を救い出す。
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