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離した手のせいで、女が壁から床に落ちた音がしたような気がするが、どうでもいい。
ひろゆき
ひろゆきひろゆきひろゆき
「肩が痛いんだ・・・・外してくれる?」
慌てて、ガチャチャ言わせながら拘束を解く。
「痛い、すごく。だから抜いてくれる?碧さん以外には・・・いやだ・・から」
「あああ、痛いでしょう・・・どうして・・こんなこと。」
「だから・・・ゆっくりね。俺の手を握っていて・・・。碧さんの体温があれば・・・だいじょ・・ぶ。」
後孔がギシギシいうほどの抵抗、血液が潤滑剤がわり・・・よくもよくも!こんな。
「あ、息ができる・・・痛かった。破けてない・・・かな。碧さんにまた・・・抱いてもらえるかな・・・。」
「ひろ・・・」
「だいじょうぶ?俺の代わりに怒ってくれて・・・傷ついていない?」
腕の中の宏之から力が抜けていく。
「わああああ!宏之!戻ってこい!わたしはここだ!傍にいるんじゃなかったのか!
置いていくなんか、許さない!宏之!」
「ネオ!その裸のバカ二人を見張ってろ!」
「ういっす!」
「沢木、悪いな!」
【 ペシッ 】
ピリっとした痛みを頬に感じる。あ・・・裕に叩かれたの・・・か。
「落ち着くんだ!関と病院にいくぞ。ただし、このナイフは抜けない。抜けば血管や内臓を傷つけるかもしれないからだ。
見る限り今は出血が少ないから致命傷ではない。
刺さったナイフに負荷がかかると体内を傷つけるかもしれない。だから身体を覆ってやりたいが、布の重さがナイフに乗っても困る。
俺が抱いて運ぶ。いいな。」
「・・・わかった。」
「もう。殴らなくていいのか?あいつら。」
「いい。」
俺の代わりに怒って傷ついていないかって・・・心配されたから。
「でも簡単に殺す気はない。勝手に処分しないでくれよ。」
「それは俺も同じだ。」
「じゃあ、優しく運んで。」
「頼まれなくても、そうする。」
ずっと宏之の手を握り続けた。
体温が消えてしまわないように。
消えそうになったなら、わたしの体温を奪えばいい・・・・。
宏之がいなければ・・・わたしは存在する意味がない
おぼろげだった疑問は鋭い剣に成り変わった。
世の中すべてを殺せと言われたら、殺してやる。
二人のあの場所に侵入してくるなら、迷わず首をはねてやろう。
ひろゆき
ひろゆき
ひろゆき
「救急車よりも迅速にだ、行徳頼んだぞ!」
裕の声は遠くの出来事のように、脳裏をかすめていった。
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