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「すっかり横道にそれてしまった・・・申し訳ない。」
灰皿で煙草をもみ消すと、いつもの斉宮に戻っていた。この男に心境の変化をもたらすような「何か」が起こっているのだろうか。
聞かされない以上は質問をしても仕方がない。
差し出される一枚の写真。
「これは?」
「水原が毎月振込をしている先です。」
「まさか・・・。」
「そのまさかですよ。どういうつもりなのかと言いたい。」
「わたしの映像と同等の破壊力ですよ、これ。」
「どちらを突き付けるのか、両方見せるのか、両方だとしたら順番をどうするのか。
それはあなたにすべて任せます。アポは?」
「明後日の11:00。」
DVDと何枚かの写真、名刺。文字がプリントされているA4サイズの紙が1枚。それをクリアファイルに収めて渡される。斉宮が立ち上がったので、話はこれで終わりということだろう。
カウンターの中に戻った斉宮は、いつものバーテンダーよろしく柔らかい表情を浮かべた商売用の顔。
「仕事の話しが終わったので、帰る前に一杯だけタンカレー飲んでいきますか?」
「そうですね、いただきます。」
明後日の11:00、わたしが化けるキャラクターは「議員秘書」
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