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日常
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ネオン輝く夜の街。
日本は奇跡的ともいえる好景気であった。
「っは……」
白銀の髪が部屋の光に照らされて輝く。
「せ、雪(セツ)……ッ」
「あら……ッ、も、限界……?」
雪と呼ばれた男が赤い舌を出して妖艶に笑む。
その名に相応しい白い肌にその赤い舌はよく映えて、彼の妖艶さを増して見せる。
感極まった男がグッと背中を逸らして喘ぐ。
「あ、あっ」
「早いわよ、まだ だ ぁ め 」
雪はぴたりと腰の動きを止めた。押し倒された男が焦れた様に雪に続きをねだる。
「お、ねが……ッ」
「やぁよ。ね、アタシと元彼さん……。どっちがイイ?」
「ん……ッ」
雪が耳元で囁くと、男は体をビクリと跳ねさせた。
迷いが小さく見えるが、震える体は快楽を欲している。
「ね、どっち?」
「せ、雪……ッ」
雪の唇が上がる。ニコリと笑った雪は男に口づけた。
「よく出来ました」
「ああッ」
急に激しく動き出されて、男は何も考えられずに真っ白になった。
そしてそのまま精液を吐き出す。
「ふふ、もう一回……って行きたいトコだけど」
スマホからメロディが流れる。それを横目で確認した雪は、男からズルッと引き抜くと耳元で囁いた。
「じ・か・ん・ぎ・れ。お代は前払いしてもらってるから問題ないわね。
あーあ、残念だわ。ホント、残念。アタシ、珍しくノッてたのに」
「そ、れ……俺の、セリフだって……。雪」
相手の男がベッドから起き上がる。雪は慈愛に満ちた表情で笑った。
「だってアタシ、タチだし。ネコじゃないもの。その時点で珍しいことこの上無いじゃない。で、後処理も手伝ってあげた方がいい?」
「サービスに入ってないだろ……。料金外だし……どこまでやんの、雪」
「アタシ、お客は大事にする方よ?ただでさえ普通はネコやらなきゃいけないのに、アタシってばタチだし」
意外に頑固な様子に男は苦笑した。「雪」というこの男娼は、男娼達の中でサービスが良かった。料金以外の事すら、進んでやろうとする。
だからこそ、客から人気が高かった。
「後処理はいいよ。また利用させてもらうから」
「ありがと。いつでも連絡待ってるわよ」
スマホを軽く振って笑った雪の姿が、ドアの向こうへと消えた。
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