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過去
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黒子side
祥と別れてから、屋上のベンチに座らタバコを吸っていた
いつも吸うタバコ
この日は何故か苦く感じた
少し甘い味がするはずなのに・・・
ふと見上げる空はあの日と同じように、いつもの青い空が雨雲で空を覆い尽くす
あれは私が3歳の頃
いつも通り家族と過ごし、トラウマとなった事件の日も楽しく過ごしてた
その日は珍しく、家族全員が家に揃って借りた映画を見て、3人でご飯を作ったりと、他の家では当たり前だが、私の家が特殊なため、´普通の幸せ´というものを知らなかった私は、その日は本当に幸せだったことを今でも鮮明に覚えている
が、その日の夕方五時過ぎ
ピンポーン
突然チャイムの音が鳴り、両親の表情は突然険しくなった
そして家にある銃をいくつか取り出し、服の中に隠してた
父は玄関へ向かい、母は僕を地下に繋いでる隠し扉の中に入れらた
突然の出来事で私は全然意味がわからなかった
もちろんその部屋は明かりもなく、一面真っ暗だったせいか、さっきまで感じなかった恐怖を感じ、怖くなった
涙を流しながら、両親が帰ってくることを祈り待ち続けてた
バン、バーン
不安が残る中、突然響き出す銃声音
一発や二発ではない
相当な数を発泡してる
怖くなり耳を塞いだ
その銃声音は、長く続きやがて突然に鳴り止む
母は二歳の私にこういった
『もしお家で銃声音が鳴ってなり終わったらすぐでないこと
最低でも1時間はその場から動かないこと
周りにね、敵がいる可能性があるから
あなたはまだ殺しという仕事を知らない
だからこそ、自分の身を守るのも知らない
だから、最低でもこのことは覚えてて
約束よ、テツナ。』
そう言われたのを思い出し、1時間以上動かずにその場でじっと時間が過ぎるのを待ち続けた
過ぎた頃、扉を開け周りを見渡す
自分がいた所は離れの方にいたせいか、銃の跡など一切なかった
歩いてると近くから声が響く
『テツナ!』
『テッちゃん!』
『お嬢!』
祥、和、お父さんが雇ってる人たちの声が私を呼んでいるのが聞こえた
声が聞こえる方に近づいてくると、弾の跡を見つける
そして、近くになるにつれ血痕の跡を見つけ辿ると、そこには血の海ができてた
そこの空間は鉄の匂いで充満していた
近くにあった亡骸
声にならない声が出た
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
その人物は紛れもない、変わり果てた父と母だった
その後、祥達に保護され、私はその事件を境に自分の意志から頼み込み、3歳から暗殺の教育を受けた
あとから聞いた話、父と母を殺した人物は父を憎んでた人だった
もちろん、その相手も殺し屋
僕はその人を殺すために、日々訓練を受け、12歳の時に現場入りした
15歳の秋
父と母を殺した人をひとり残らず殺した
それからだ
僕が感情を失ったのは……
そして今回依頼の内容
それはまさしく、父と母が殺された事件と全く同じものだった
わかりやすく言うと今回は、被害者の方ではなく、自分が殺す立場
きっと、祥は私が心配で言いにくかったんだろう……
ポツリ
失ったはずの涙が、僕の頬を伝った
「っ────」
今だけ、泣くことを許してください……
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