アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
6月19日(金) 堕ちる*
-
───好きだよ、由隆(よしたか)。
なんて、滅多に呼ばない時雨の下の名前を読んでみたけれど。
…この顔は、多分聴こえてないな。
時雨の太ももに跨って、彼の下半身に手を伸ばす。
聴こえていてもいなくても、この先することは同じだ。
「っ…」
時雨の手が、同じように俺の性器を撫でた。
服の上からでも、硬くなっているのは容易に分かるだろう。
「…怜」
俺のベルトを外しかけた時雨が、耳元に唇を寄せてきた。
「…っあ」
耳を舐められ、全身がぞくぞくと熱くなる。
「───どう、してほしい?」
時雨の低い声が、濡れた耳に響いた。
服の上から扱かれて、ズボンに先走りがにじむ。
「っ…どう、って」
…脱がせて、触って、挿れて。
気持ちよくして、時雨の思うままに俺をぐちゃぐちゃにして。
そんなの、言えるわけない。
溢れ出る欲望をそのまま口にしたら、君は幻滅するだろうか。
普段の俺を好いているなら、きっと幻滅する。
こんな、汚れた俺に。
「はや、く…っ」
「だから、何を?」
最近の時雨は意地悪だ。
と言っても、体を重ねるようになったのは春休みから。
それまでは、キス止まりだった。
時雨は一人部屋だけど、俺にはルームメイトがいて。
俺たちの関係を周りに隠すため、普段は友達として振舞っていた。
春休みに時雨の部屋に遊びに行って、初めてセックスをした。
男相手のセックスは初めてで、しかも俺がネコになるなんて思ってもいなくて。
戸惑いながらも、俺は堕ちていった。
「言えよ、怜」
こいつに、堕とされた。
「っ……」
俺は、こんなに淫らになってしまった。
「───ぐちゃぐちゃに犯して、由隆…」
どうしてくれる…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
57 / 91