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ワイワイガヤガヤ!!
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ちょっと待ってくれ。
そう呟いたのは誰だろう。
三井寿のような気もするし
宮城リョータのような気もする。
買い物を終え、
口喧嘩の末、割り勘を片した今、
花道と花道を狙う狼一同は花道のアパート
その一室に着いていた。
部屋にはカレーの匂いが立ち込める。
いや・・・カレーの匂いと男の匂いだ。
「ガス代大丈夫なのか、桜木は」
ぼそり、神へ呟いたのは牧。
どうやら冒頭の[ちょっと待ってくれ。]は
彼のようだ。
「そうですね、これだけ人数が居れば
ちょっとやばいかも。」
「だよなあ。」
「何こそこそ話してんスか?2人とも。
なんの話?」
信長が間に割って入って顔を出した。
きょろきょろと2人の顔を見合わせている。
「ちょっとね」 と神が言うと 信長はムッと口を尖らした。
「俺だけ抜きにしてーっ ちぇっ。」
いや別に隠すことじゃないけど、
ノブ声でかいんだもん。
そっと心の中で神は言った。
するとまたまた話に割り込んできた
1人の人物、藤真が言ったことで
また事態は急変する。
「銭湯に行けばいいんじゃないか。馬鹿だろお前ら。」
「「ハッ」」 その手があったか!
神と牧は背後に立った藤真を見上げ声を漏らす。
「なんだよ…」
「ナイスアイデアだ、藤真。」
「お前(牧)に褒められても嬉しくないんだよ。」
一方、
湘北組、そして仙道、水戸たちは
海南翔陽組がそんなことを話してるとは
いざ知らず、
花道がカレーライスを作りに台所へ
行ってる間、[誰が桜木の後にシャワーを浴びるか]
を賭けてジャンケンをしようとしていた。
「オレ、桜木の前でもいいよ?」
「変態が!」
バコッと三井が仙道の頭を叩いたところで
牧がやれやれと言った様子で
隣に立っていたことに気づいた。
「あ?そんなとこに突っ立って何してんだ?」
三井が言う。
「ハッ!まさかジャンケンに入るつもりじゃ…定員オーバーだぜ!」
宮城が頭を横に振って頑なに拒む。
流川は半分寝かけている。
彼はジャンケンの時だけ起きるのだ。
「いや……銭湯行かないか?」
「「「「「「「イイネ!!!!!!」」」」」」」
今まで喧嘩の耐えなかった野郎どもが
全員が一瞬で一致団結した瞬間だった。
大きな声に反応して花道が台所から
顔を出した。
「ぬ? …近所メーワクになるからもう少し静かにしやがれ、おめーら!」
そりゃそうだ、うるさすぎる。
神もさすがにクスクス笑っていた。
「………。」
だが、
一致団結かと思えたが
1人だけいい気持ちでない者が居た。
「花道の裸を見てーだけだろ、コイツら…
…
俺の、恋人なのによ。」
ーーー水戸洋平だった。
彼は眉間に皺を寄せてスッと立ち上がると
花道の居る台所を過ぎて玄関から部屋を出ようとした。
「あ、おい 洋平? どこ行くんだ、帰んのか?」
花道が後ろから引き止めに来た。
(帰るわけねーだろ。つかこの状況じゃ帰れねーよ。)
と思ったけど言わないでおこう。
言っても、仕方ない。
花道は何も悪くないのだから。
「いや、一服するだけ」
「ふぬ?んなのベランダで吸やいいじゃねーか
なにもわざわざ出なくてもよ」
「ン、今日はこっちの眺めがイイんだ
すぐ戻っからさ。」
無理矢理な理由をこじつけて
花道のおでこにキスして玄関から出た。
「?洋平…?」
ほんのり頬を染めた花道だったが少し考えた。
彼の様子がなんだかおかしいような気もする。
「桜木ィー!!!」
仙道がほいさっさと桜木の元へ駆けつけ、
その[考え]は この騒がしい男によって
折りたたまれてしまった。
「銭湯行こう!この近くにあったよな?
スーパー銭湯!」
「んあ?あるはあるけど なんだね 行くのか?」
「行く!!お前も行くだろ?」
「オレは自分んちの入…」
「行くよな?」
「!?お、おぉ…」
一瞬の気迫にのされてしまった花道。
しかし直ぐにムン、と胸を張ってリビングに出た。
「なんだ、おめーら。そんなに一緒に行ってほしいのか
この天才に!わっはっはっ。しかたねーやつらだ!」
皆ニコニコしてそんな花道を見る中、
信長は頬を真っ赤にしていた。
風邪気味なのもあったが
いきなり真っ裸を見せ合うなんて
彼にはちょっと刺激的すぎるのかもしれない。
神はそう思ったが まあ、いいか。
と 信長の頭をぽん、と撫でて
「ノブ、鼻血出さないようにね」
「へっ!?てぃっ、ティッシュ持ってくっす…
濡れティッシュ…」
「風呂でも使えるように?あははっ
ノブそれならタオルでじゅうぶんだよ」
「あっ、」
ワイワイガヤガヤ、
そんなこんなで御一行は銭湯に行くことになったのだった。
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