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ハジマリ
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なあ、桜木。
おまえは 今 誰を想ってるの?
俺だけを想ってくれてたらいいのに。
そう思わずにはいられないよ、今日も。
ずっとさ。
────────────────
桜木花道総受け+ 他のメンバーも様々なフラグがたちまくります。
小説は縦読みの背景は黒色がオススメです。
「越野(コシノ)ぉ〜」
「なんだよ仙道(センドウ)、うるさいな」
陵南高校、2年仙道彰。
同じく2年、越野宏明。
部活が終わり、放課後。
2人は仲良く…ではないが、2人で行きつけのうどん屋に来ていた。
そのうち仙道は学校内でも知らない者がいないほど
モテ男だ。高身長に甘いマスク。どことなく漂う色気に女子はメロメロ。性格は優しいほうだがミステリアスでマイペースなのもあってか積極的に声をかけられる存在ではない彼は所謂高嶺の花ってやつかもしれない。
そんな仙道は、今恋をしている。
今日は折り入って何故か越野に恋愛相談をしたいそうで。
かなり迷惑がられているのに本人が気づいているわけもなく、越野はため息ばかりついていた。
「越野~…」
「仙道…そろそろ勝手にしろよ…んなこと急に言われたってなあ、わかんねーよ。俺関係ないんだぞ。
ホモじゃねぇしさ。」
「ひで~。乗っかかった船だろ?もう俺正直わかんねーんだ…。はやく桜木を抱きた…」
「誰も乗っかとらんわ…お前が勝手にズンドコ巻き込んで…って、言うな仙道!!!!」
こんな場所でそういう問題発言をするなよ!
お前がホモだってことも
湘北高校の赤髪、桜木花道に絶賛片想い中だということも
だぁれもそんなこたぁ知らないんだからよ!
口には出さずに眼力でそう仙道に訴える。
そうお相手はなんと同性なのだ。
仙道はうどんをズズズ、っと啜りながら
どんどん話を進めてきやがる。
…越野は正直こういう話が苦手だった。
ましては男同士の恋愛なんか耳にもしたくない。
だが、越野の性格上頼りにされては断れない…のであった。
「桜木とエッチしたいんだよ、どうしたらいい?」
「…おえぇ。」
「おえ、ってひどいなぁ越野。
俺は真剣なんだぞ」
涙目の仙道。
…いやいや、真剣だかなんだか知らねーがな
190近くあるお前ら2人が
あんな事やこんな事やってるって想像してみるだけでかなりの吐き気を催すんだよバカ。
「あっそう。」
「あっそう。って…なぁ、越野ほんとにどうしたらいい?俺、焦ってるんだよ最近特に」
「…性欲我慢できなくてかよ」
「はっはっは、違う違う。まあ、それもあるけどさぁ。」
あるんかい!!!
「…けど、なんだよ。」
「…桜木のやつモテるんだよ。」
「は?…あんな赤頭してんのにか?
…まぁ顔は悔しいが不細工ではないけど…
不良みてーな乱暴者に女が寄るかねえ?」
「…女は寄ってない
……俺が特に敵視してんのはバスケ部の連中」
「は?」
仙道の顔を二度見してしまった越野。
いや、お前がホモだからってね
周りの男全員がそんなわけじゃねーんだぞ?
「一番きてんのは流川だな…その次に、宮城…そんで三井さんも怪しい…絶対桜木に惚れてる可能性ありだ。」
「うそだ、ありえねえだろ!」
「ほんとだって!俺がこの目でシッカリ確認したんだからマジなんだ!」
席を立ち机に前のめりになるとすごい迫力で迫ってくる仙道。
…こっち来んな!!ホモがうつりそうだ!
「ハイハイハイわーったから!そんで焦ってるってわけな!わかったから座れよ仙道!」
「…そうなんだよ」
ストンと座り直す仙道を越野は冷めた目で見やると話を続けた。
「告白したんだっけ。」
「した。」
「返事は?」
「殴られた」
「毎日家に押しかけてるんだって」
「うん」
「桜木の反応は」
「嫌がってるフリ」
「…はぁ。」
…それは本気で嫌がってんだわ。
と言ってやりたいが今の仙道に伝えるには気が引ける。
「…諦めたら?」
「やだ。」
「…なんたってそんなに桜木がいいんだよ。赤頭だぞ?猿だぞ?乱暴者だぞ?
つーか男だぞ!?」
「全部ひっくるめてアイツが好き」
「…ぅおえっ」
…あーやばい。本気で吐きそう…!
気持ち悪!マジで!なんとかしろコイツ!!
…誰も助けてくれるわけないけどな!
「今日は桜木んち行かねーでいいのかよ?」
「行くよ」
「え、もう10時だぜ」
「あ、ほんとだ。もう行かねえと、スマン越野!」
「はやく行ってくれ…」
…あーよかった。開放される!
と思ったけど、
「待てよ仙道」
「え?」
「…ひとつ俺からアドバイスだ。
ぜってー襲ったりすんなよ。」
「なんで?」
「桜木の性格を読んでのアドバイスだ。
従っとけ。」
「…わかった!サンキュー越野!じゃあな!」
「へいへい」
そう言って仙道は金を置いて店を出た。
嗚呼…
実にトラウマ的な会話をしたと思う。
我ながら。
俺は伸びきった麺を箸で巻き取りながら
大きな大きなため息をつくのであった。
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