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単純王は騙される。
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「桜木。桜木。桜木。」
桜木はもう家に帰ってるだろうか。
桜木はもう飯食ったのかな。
桜木、風呂入ったかな。
桜木、いい匂いするんだよなぁ。
ああ、桜木。大好きだ。愛してる。
もう毎日、桜木を想ってはにやける日々を過ごしてる。
「桜木♡桜木♡桜木♡」
るんるんに、桜木の家に到着した仙道。
即座にドアをノックした。
…シーン。
「あれっ。桜木?」
窓からは明かりが漏れてるし
絶対いるはずなのに。…まさか居留守?
そんな、酷い。
いや桜木に限ってそんなことが有り得るわけがない。
もう一度、強くドアをノックしてみた。
すると…
「なんだ、うっせーな」
がちゃり。
中から出てきたのは
「み、三井さん!?」
「せ、仙道!?」
互いに口をあんぐり開けて驚いてると
三井の後ろから三名顔を出した。
「…ゲッ。なんで仙道がいるんだ!?」
と、宮城リョータ。
「…帰れ」
と、流川楓。
「セ、センドー!また来たのか!」
と、愛しの桜木花道…
愛しの…愛しの…
愛してやまない桜木…の、家になんでヤツらがいるんだー!!!!!
仙道は絶句した。
「せっ、仙道、なにしにきたんだ?」
「三井さん…俺は恋人の家に来たまでです。」
「はぁ!?」
「「「恋人ォ!?」」」
宮城、三井、桜木の声が重なる。
流川に至っては仙道を凍えるような目つきで睨みつけていた。
「そんなわけねーだろうが!!!センドー、いい加減なこと言うな!!!バカ野郎!」
「照れちゃって。桜木!
さ、俺も上がらせてよ。おじゃましまーす」
「あっ、おい!」
桜木が引き止めるのも気にせず仙道は桜木の部屋に入っていく。まさに問答無用。
「へえ、みんなで宴会でもしてたの?」
机に広がる菓子、飲み物、つまみ、バスケの雑誌…
メラメラと嫉妬心が膨れ上がる。
「桜木、ちょっとゴメンなんだけど
ジュース買ってきてくれない?」
「はぁ!?なんで俺様がそんな雑用をしなきゃなんねーんだ!」
「ほら、ジュース空っぽだし。
天才が買ってきてくれるジュース俺も飲みたいなぁ。
知ってる?バスケの天才って夜、買い物をゆーっくり歩いていくともっとうまくなれるらしいぜ」
意味のわからない理屈を無理やり押し付ける仙道。
それを信じる単純な桜木ではな…いとは言えなかった。
「ほうほう!じゃあ行ってこようかね、はっはっは!」
「うん、いってらっしゃい。俺ファンタね。」
「おう!!ではな!!」
バタン!そうして単純王、桜木は部屋に四人の男達を残し
部屋を出ていったのであった。
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