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流川は短気ですから。
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「…おめーこそなんで来た」
「俺?暇だったから。花道なにしてるかなーってさ。ははは。」
…流川は見抜いていた。
この男、完璧に作り笑いだと。
「…なんか靴多いけど、他にも来てんの?花道は?」
「どあほうは買出しに行った」
「ふーん。ちょっと上がるわ俺。」
流川の横を通り過ぎ、桜木の部屋に入る洋平。
「はっ…アンタは!!」
口をあんぐり開ける宮城。
「みっ、水戸!!!?」
同じくあんぐりの三井。
「あらら。」
ヘラヘラと笑いながら心の中で密かに舌打ちをした仙道。
それぞれの反応を他所に
洋平は笑った。
「ははは。なんだよこれは。」
「…水戸、なにしにきた!」
三井が言う。
「…ん?だから俺は花道がなにしてるかなーって遊びに来たっつーだけ。」
「ま、座りなよ。水戸くん。」
仙道がニコニコと水戸を自分の隣に座らせる。
水戸はその笑顔に不信感を抱きながらも言われるがまま腰をおろした。
「桜木はまだ帰ってこないよ。
それよりさ、」
「なんだ?」
「水戸くんも桜木のことが好きなんだろう?」
「…も?」
洋平が聞き返すと同時に三井が立ち上がった。
「コラコラ!!公認ライバルを増やすな!!!!」
「三井さん!あんたチョット黙って!」
だが宮城に阻止される。
「ふーん。」
洋平が真顔になった。
そういうことね、と。
「ここにいるヤツらみんな、花道に絶賛片想い中ってとこか?」
ズバリ、当てる洋平。
「ううん、ちょっとちがう。」
仙道がニコニコ笑いながら「俺以外、片想い中」と断言した。
「は?」
洋平が眉をピクリと動かした。
しかし仙道は動じず、笑顔のまま話を続けた。
「もちろん、君もね。」
「…そりゃありえねーな。」
真顔で答える洋平。
「そーだそーだ!」と宮城と三井がヤジを飛ばす中
「なんでそう思うんだ?」と仙道は水戸に質問した。
「なんでって…当たり前だろ?
あいにく花道は男なんか好きにならない。
小さくて可愛い女の子があいつの好みだ。」
スッパリと仙道そして他の3人の恋するメンズを
切った水戸。
宮城と三井に限ってはガーンとカナリショックを受けているのが目に見える。
「それで?」
仙道は笑った。
「その理屈じゃあ、水戸くん。
桜木はキミにも惚れないってことになっちゃうけど。」
「…ああ、そうだ。」
「…ふうん。」
この理屈、仙道にとってはかなり面白くなかった。
いや、他の3人の男どもにも面白くないだろうが
仙道は完璧、桜木は自分に惚れていると自負していたものだから仕方ない。
愛想笑いもいつしか消えつつあった。
「まぁそれはそれとして、水戸くんさ
桜木のこと好きなんだろ?」
「さあ」
水戸はそこらへんはシークレットにしたがる男で、
「ただの友達?」
「…さあ」
なんだかイライラしてきた仙道に続いて
他の3人も同様だった。
すると流川が痺れを切らしたように
「帰れ」と言った。
言ってしまった。
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