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怒涛のジャンケン勝負
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「ジャーンケーン」
桜木が愉快そうに声を上げる。
水戸、桜木以外の四人は輪を作り
拳を握った。
一生に一度あるかないかの
重大な運試し!!
それぞれは心に誓った。
(勝つ…絶対、勝つと。)
陵南高校バスケ部、仙道彰。
湘北高校バスケ部、宮城リョータ。三井寿。流川楓。
きっとこの四人、試合以上の
勝つ、という気合を入れて
たかがジャンケンに取り組もうとしている。
この光景を陵南バスケ部主将、魚住が見たら
湘北バスケ部主将、赤木が見たら
怒るというより最早呆れ果てるだろう。
「ポン!!」
第一回目…
流川、グー
仙道、グー
宮城、グー
三井、グー
「引き分け…」
四人はホッと息をついた。
そしてもう一回!!
「ジャーンケーン…ポン!!」
「ヨッシャー!!勝ったー!!!」
歓喜の声を上げたのは
宮城リョータだった。
宮城だけがチョキを出し、
他の3人はパーを出してしまった。
先に3回勝ったやつが
桜木の隣に(肩を揉む)というこの勝負。
宮城が一歩前に出たのであった。
「次、はやく」
流川が言った。
「ジャーンケーン…ポン!!」
仙道と三井→グー
流川と宮城→チョキ
仙道と三井は叫んだ。
「オッシャ!」と。
ここに来て流川、0勝、二敗。
かなり苛立っていた。
宮城、三井と仙道に早くも同一ラインに立たれてしまい、彼は焦った。
「ジャーンケーン…ポン!!」
3回目。
次に勝利したのは
仙道彰。
仙道は喜んだ。
練習試合に勝った時以上の喜びだった。
一方、流川はぶち切れそうになっていた。
(一度も勝ってないから)
(あと1回…あと1回勝てば
愛しの桜木の隣に座れる…っ)
そう仙道はキラキラと瞳を輝かせ、ニコニコしていた。
そして4回目。
「ジャーンケーン…ポン!!」
「…っし」
4回目の勝負、
勝者は流川だった!!
彼は嬉しかった!
これで三井と宮城と並んだ、と。
だが彼の性格上、顔には出さず喜んだ。無表情、だが少し何時もの無表情とは違うものにみえた。
いやだがしかし彼にはまだ、壁があった。
…仙道彰だ。
流川は思った。
ぜってー勝つ、と。
五回目、
「ジャーンケーン…ポン!!」
引き分け。
六回目。
「ジャーンケーン…ポン!!」
「…っし!」
流川が再び勝利した。
ここで見直そう。
流川、仙道→二勝
三井、宮城→一勝
三井と宮城は絶望感に包まれた。
(やばい、このままでは負けてしまう!)
冷や汗をかきながら次は、次こそは勝つ!と心に決め、
桜木の声を待った。
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