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三井寿は幼稚だけど、やることエグイですよ。
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「花道、後片付けはオレがやるよ。」
桜木が皿やコップを炊事場に持っていこうとした時、
水戸は桜木の手に触れ ニコリと微笑んだ。
「オ、いいのか?洋平。」
「もちろん、いーぜ。
うまいもん食わせてもらったからな。」
そう言ってやると桜木は目を輝かせて喜んだ。
心底嬉しいらしい。
まるで女の子だな、と水戸は心の中でクスクスと笑った。
これを声に出して言ったら軽くどつかれそうだ。
水戸はちゃっちゃと食器をさげると
皿を洗い始めた。
彼は無意識なんだろうが(もちろん真意は定かではない。)
これは桜木にとって高得点だった。
桜木は家庭的な人が好きだった。
…だがそれは女の子限定の筈。
しかしこの時既に男になびきつつ(?)ある桜木は
手際のいい水戸に少しばかりときめいていたのであった。
「…」
スッと無言で立ち上がった流川。
それを目で追っていたのは三井。
三井は思ったのだ。
(まさかまた桜木に抱きつくんじゃねーだろうな) 、と。
だがそれは勘違いだった。
流川は便所に行ったみたいでホッと胸をなで下ろす三井だった。
流川は便所。
水戸は台所。
そして俺はソファーに座ってて
そのすぐ前には桜木が座った。
ああ…二人きりだ!!!
三井は嬉しかった。
昨日の夜、本当は俺だけが泊まって
二人きりの空間を過ごしたかった彼は
見事に他の恋する男どもにその夢を壊されてしまったわけだが
今ここで!
今この瞬間で!!
その夢はハンブン叶ったのである!!
「なあ、ミッチー。なんでTVつけねーんだ?」
「え、あぁ…見たいのなんかあんのか?」
「いや、別にねーけどさ。」
ふと、桜木の唇を見つめてしまう。
昨日…俺はこの可愛らしい唇に…
ドキッ!
む、胸が…ドキドキが止まんねえ!!
三井は戸惑った。
そしてもう一度…もう一度、
桜木とキスがしたい…そう思った。
そして彼はピーンとひらめいたのだ。
…そうだ、酔わせてみたらどうだ…!?
…昨日の水戸みてえに悪酔いさせちまえば…!!!
案外えげつない三井寿の脳内であった。
ああ、流川とは対照的。
「さ、桜木…」
「なんだね、ミッチー」
「…今日も泊まっていいだろ?」
「へっ?」
桜木は思わず顔を赤らめた。
その様子を見た三井もつられて顔を赤く染めた。
二人の記憶が蘇るは昨晩のこと。
そう…このふたり、ガッツリキスしまくっちゃってるのだ。
水戸や、流川、仙道…そして宮城に比べれば拙いキスだったが。
「お、親御さんが心配すっだろ!」
「…別に関係ねーよっ。」
両者、顔真っ赤で泊まる泊まらない を話しているとまるでカップルのようだ…と作者は思ってしまい
そして同時に萌えてしまった。(おい)
この場に水戸と流川がいなくてよかったのかわるかったのか…
三井に強く言い寄られて桜木は「今回だけだからな。」と頷いてしまった。
意外にも押しに弱い桜木花道だった。その事実は仙道と水戸だけが知っている。
三井は深く深く喜んだ。
そして同時にイケナイことを想像し、
(1回家に帰って親父の酒、盗まねーとな…)と、1人いやらしくにやつく炎の男、三井寿だった。
だがそのイケナイ想像が
たかがキス という事実がまた三井の幼稚さを物語るのである…
(うっ、勃っちまった…
ルカワ!早く帰ってこい!!)
元気にムクムクと立ち上がってしまったムスコの存在を桜木に知られちゃマズイ!と、
三井は流川の帰りを待ったのだった。
(わりい、桜木!!ちょっと便所借りる!)
そうして流川が帰ってくると
三井は腰を引かせながら、ヒョコヒョコと便所に向かう。
なんともアホな後ろ姿。
これが元MVP…元不良…
そして現バスケ部員スタメンの姿なのかと思うと
少し笑いが出てしまうだろう光景であった。
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