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一晩限りじゃ終われない
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「ぁは、本当に俺の履いてるんだなぁ…」
「見んなボケッ」
in寝室。
早めに寝る体勢に入った俺達は、
眠くなるまでのごろごろタイムを楽しんでいる。
隣で寝転がっている桐嶋さんには、
俺の家で一番まともな寝間着を引っ張り出してきた。
昨日はあんなてきとうな服着てもらっちゃったからな…
俺に向けられた広く厚みのある背中は、予想通りその黒色がとても似合っていて、
我慢出来ずに、
柔らかい生地の上にスルスルと手を滑らせた。
「桐嶋さん……もう寝ちゃうの…?」
耳元で囁くと、ふっと噛み殺すような息遣いが聞こえる。
「ん、やーめろよ…明日仕事だぞ」
身を捩り鬱陶しがる桐嶋さんは、
離れようと寝返りを打って、
ベッドから落ちんばかりの位置でまた俺に背を向けてしまった。
くそぅ…つれない男め。
「桐嶋さん…
今夜を逃したら、また暫く出来ないんでしょう?」
「…昨日相手してやったろうが」
「あんなんじゃ足りません!」
こっちの身にもなれと嗜めてくる鋭い目。
数十秒に渡るいがみ合いが続く中、
俺は昨夜と同じこの部屋で起こったのことを思い出し、一人悶々としていた。
前回は余裕がなくて、
イく時の顔をちゃんと見られなかった。
我慢してるのもグッときたけど、もっと感じてる声を聞いてみたいし…
あわよくば、
最中に下の名前とか呼んで欲しい。
満たされない欲求なら、ふつふつといくらでも沸き立ってくる。
「おいこら、触んなって……
…触、んなっ」
肩を伝う手が脇腹を通過し、
ゆっくりと下の方へと伸びると、
桐嶋さんはついに腕を掴んで制止をかけた。
「…言うこと聞け。
今は眠ぃ。し、気分じゃねぇ」
…嘘つけよ。
心の中で冷笑する。
布団に埋められている顔は徐々に火照り出し、
俺が手を動かす度、ビクビクと腰が浮き上がっている。
息を押し殺す姿に、
俺はゴクリと喉を鳴らした。
「だったら…
…嫌でもその気にさせてあげましょうか?」
「はぁっ?!
何言っ…おいッ
ゃ、だって…! 離せ!」
両腕でがしっと屈強な身体を抑え込む。
足も絡めとってやると、桐嶋さんは完全に身動きが取れなくなった。
何だっけ、これ…
なんかの固め技だった気がする。
この俺が実は武道を齧っているなんて、この人は知る由もないんだろうけど。
「くそ…勝手に盛ってんじゃねぇよ!」
「んなこと言って…
ほんとはちょっと期待してるでしょ」
にやりと笑う俺に、
抵抗する桐嶋さんの動きが、一瞬ピタリと止まった。
「当然のように俺の隣に来たけど…
俺さっき、今日はもう一人分布団出すって言いましたよね」
「は…そ、そうだったか…?
悪ぃ、全然覚えてねぇわ」
わっかりやすいなぁこの人
ただ一緒に寝たかったのだと言われるとまぁ和まされる話だが、
俺のすぐ隣にいる限り、安心して眠ろうったってそうはいかない。
そして、この人はそういうことも全部、
わかってるんじゃなかろうか…?
「ねぇ、桐嶋さん
……誘ってんの?」
「ねぇよ!!
つーかッ…
お前本当こういう時目ぇ怖いぞ、女にも良く言われたろ!!」
さり気なく話を逸らしてくる桐嶋さんは、どうにか逃れようと足先でシーツを蹴っていた。
こんな時に前の女の話を振るなんて、
ムードないんだから。
「わかりません。
こんなに俺を高ぶらせるの、貴方だけなんで…
普段は可愛げないですけど…桐嶋さん、案外気持ちいいこと好きですもんね…」
「可愛げなんかあってたまるか…
ふざけんな……はぁッ、ぁ」
「とか言いつつ、ほら反応してきましたー
桐嶋さんの桐嶋さんはやる気満々かな?」
くすくすと笑う俺。
手の中でゆっくりと形になってくるそれに、
桐嶋さんは顔を赤らめつつ、半ばやけくそで言い放つ。
「るせぇな……そんなの、
お前が触ってんだから当たり前だろッ!!」
・・・
…あーあ。
何というか。
完全に今、俺の理性にとどめを刺してきた感じだよな。
一々心臓に悪い、
これだからこの人は……
「はは。煽りますねー…」
「ち、違」
「違わない。
昨日のこと思い出しちゃった?
ここ、どんどん熱くなってきてますよ」
下着の中に手を入れて、際どい部分をなぞってやると、弱々しい喘ぎが漏れてくる。
ベッドの策にガッと手をついて、肩で息をつく桐嶋さん。
「やめ…ッろ…
はぁ、も…桜庭、頼むから……」
「ふふ、なんですか。
もう降参ですか…?」
きつく瞑られていた目が、ゆっくりと俺を捕らえる。
既に大した声量を発せない桐嶋さんからは、口を開く度上ずった声が聞こえた。
「…………ちゃんと…
直で、触ってくれ」
・
・
・
え。
「…ッ…
う…わぁぁぁもう…!」
とどめのとどめを刺してくるとは、
これは一本取られた。
耐えかねた俺は、
勢い良く逞しい腰の上に跨った。
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煽れ煽れ(º﹃º )
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