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each Ⅷ
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あの研磨から
年一あるか無いかの優しさを受けていた俺の頭が
後ろからの衝撃によって 前に倒れる
「…人が親切心出してやってんのに何やってんだお前は」
「痛てて…何すんだよ夜久」
痛む箇所を摩りながら振り返ると 小さい足の裏が見えた
「研磨も 嫌なら嫌ってちゃんと言えよ⁇」
「夜久さん 俺なら大丈夫だから」
「ちょ‼︎ 何で嫌前提で話進んでるわけ⁉︎」
俺がそう訴えると 夜久が
何か文句でも⁇ と言いたげな目で俺を見た
夜久の目線に言葉が詰まり
俺は部屋の隅で 体育座りをして項垂れた
「おい」
そんな俺の耳を 夜久が引っ張る
「やっくん‼︎ 主将はもうちょっと大事にしよ⁉︎」
「月島蛍 9月27日生まれ 身長は188.3㎝
好物はショートケーキ
クールで 何事もスマートにこなす」
夜久が菅原から聞いてきてくれたであろう情報を
俺は目を見開いて聴いていた
「あと アイツは挑発とかするよりも
思っている事を正直に言った方が
素直な反応が返って来るってよ
まっ お前の苦手分野だろうけど」
「んな事ねぇよ 俺はいつでも素直に生きてるぜ⁇」
「…クロは存在が嫌味っぽいんだよね」
「確かに」
研磨の台詞に 夜久が腕組みをしながら頷く
「ねぇ お前らさっきから酷くない⁇
本気で俺の事何だと思ってんの…⁇」
「まぁ 兎にも角にも」
「お願い 無視は止めて…」
そんな俺の言葉に 当然返事は返って来ず
その代わり夜久に ガシッと強めに肩を握られた
「スガ君達に迷惑かけるのだけは 絶対止めろよな⁇」
「痛い痛い痛い‼︎
やっくん⁉︎ 顔怖い‼︎ 俺どんだけ信用無いの⁉︎」
笑顔でドス黒いオーラを纏う夜久の手が俺の肩に食い込む
そんな俺と夜久を
研磨は廊下の時と同じ表情で見つめていた
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