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each Ⅺ〜side木兎〜
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「…さん…木兎さん…起きて下さい…木兎さん」
体が揺さぶられる感覚に目を開けると
目の前に赤葦の顔があって固まってしまった
「朝ですよ⁇ 起きて下さい」
「…はい」
…あれ⁇
「もう皆行っちゃいましたよ⁇」
…普通だ
「…あ…赤葦…」
「何ですか⁇」
「…昨日…さ…」
「⁇」
赤葦は不思議そうな顔で俺を見ていて
寝起きの頭は 絶賛大パニックだ
「…え⁇…あれ⁇…夢…なのか⁇」
「どんな夢みたんですか⁇」
「あ 赤葦と‼︎」
「俺と⁇」
真っ直ぐ見つめられたら何だか後ろめたくて
初めて俺から目を逸らしてしまった
「…いや…何でもない…」
ボリボリと頭を掻きながら 昨夜の出来事を整理しても
アレが夢なのか現実なのか
今の俺に判別する事は出来なかった
「早く準備して下さい 行きますよ⁇」
「…おう」
そうは言っても
どうしても目線は赤葦の唇にいってしまう
そんな自分が厭らしいヤツの様に感じて
ふるふると頭を振った
「木兎さん⁇ 大丈夫ですか⁇」
「お おう‼︎ 大丈夫 大丈夫‼︎」
腕をグルグル振り回して好調をアピールすると
赤葦の表情が 少し和らいだ様に見えた
「…今日も期待してますよ⁇ エース」
「…赤葦」
…ああ もう
たった一言 たった一瞬の表情で
赤葦はいつだって俺の心を揺さぶる
「赤葦‼︎ 今日も好きだ‼︎ 番になろう‼︎」
「…それとこれは別問題なんで」
いつもの素っ気ない返事をもらいながらも
抱きついた先の赤葦は いつもと少し違う様に見えて
俺はニーッと笑いながら
ほんのり紅くなっている頬をつついた
「止めて下さい…」
「何で⁇ 良いじゃん‼︎」
昨日のキスが夢だったとしても またすりゃいいや‼︎
今度は 俺から赤葦にするんだ‼︎
そんな決意をしながら 俺は赤葦の白い領を見つめていた
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