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ideal Ⅲ〜side研磨〜
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「研磨… この中で理想の兄貴ランキングを作るとしたら
俺は何位だと思う⁇」
「………」
また意味不明な事が始まった
俺 今回かなりクロを励ましてるつもりだったんだけど
何だか変な方向に向かっている気がしてならない…
面倒臭くなった俺は
クロの方を見ずに 先程の脈絡の無い質問に答えた
「一位 菅原さん 二位 夜久さん 三位は…」
「…ねぇ研磨…俺は⁇」
クロが俺の肩に手を置こうとしたのを 難なく躱した時
烏野のリベロの人が翔陽の頭を撫でているのが目に入った
「…俺と上手くいくかとかは置いとくなら…
烏野のリベロの人かな…」
言い終わって横を見ると
クロが寝そべりながら床を叩いて 明らかに拗ねていた
「ちょっと… 邪魔だから止めなよ」
「研磨は 俺の事が嫌いなんだな⁉︎」
「そんな事言ってないじゃん…
クロが 理想の兄貴はとか訊くから答えたんでしょ⁇」
「何で俺が入ってないんだよ⁉︎
どっからどう見ても 俺は理想のお兄ちゃんでしょ⁉︎」
「…そんな事言う兄なんて 絶対嫌だよ…」
しくしくと泣くクロが鬱陶しくて また溜息が出る
未だに起き上がらないクロに合わせて俺も腰を下ろすと
体育座りをして 立てた膝に顔を寄せ クロの方を向いた
「…また急にどうしたの⁇」
「…なんか」
「うん」
烏野の人とのやり取りを聴いた俺は
先程よりも大きな溜息を 盛大に漏らした
「…何でそれで理想の兄貴ランキングとかになるの⁇
クロは 月島のお兄ちゃんになりたいわけ⁇」
「違います‼︎」
「なら
ありのままのクロを受け入れてもらえる様に頑張った方が
良いんじゃない⁇」
俺の言葉に クロは
目から鱗が落ちたとでも言わんばかりの顔をしている
かと思ったら ガバッと抱き着かれて
暑苦しさに必死で抵抗を試みた
「ちょ⁉︎ 暑い‼︎ 止めてよ‼︎」
「流石研磨‼︎ 流石音駒の脳‼︎」
「意味わかんないし それも本当に止めて…」
クロとそんなくだらないやり取りを繰り広げていると
視線を感じた様な気がして その方向に顔を向けた
その時 月島とバチッと目が合い
直ぐに反らされてはしまったが ある可能性を感じた俺は
バカみたいに騒ぐ目の前の幼馴染に
また呆れた息を漏らしたのだった
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