アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
4
-
「僕とじゃ気疲れしちゃうかな?」
一口食べては止まってしまう箸を見て、成瀬が困った様に笑う。
「そうじゃないんだが…本当に空いてなくて」
そんな訳ないと否定するも、一向に減らない昼食のせいで説得力の欠片もない。
なんとか取り繕おうとしたが、空きがないお腹に無理に押し込むことも出来ず、遂に箸を置いてしまった。
「成瀬が嫌とかじゃなくて、寧ろ昼を誘われるのは嬉しいんだけど…」
「ふふ、わかってるよ。ごめんね、意地悪な聞き方しちゃった」
どう本心を伝えようかとあたふたしていると、気にしないでと明るく返されて安心する。
気を悪くしてはいないようだ。
「お汁だけは食べてね」
そう言ってお椀を置き、それ以外の食事を自分の前へと持っていってしまう。
どうやら食べてくれるらしい。
さっきまで唐揚げ定食を食べていたのに大丈夫だろうか。
「……そうなってるのは僕のせいなのかも知れないね」
「え?」
流石男子高校生だなあ、なんて変わらぬペースで食べ進める姿に内心感動しながらも、突然の投げ掛けに首を傾げた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
78 / 102