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「今後俺に関わるな」
そう言って強く腕を引く。
到底俺に敵わない力に更に加虐心をくすぐられ、少し引っ張ってやると左頬に衝撃を受けた。
どうやら委員長が殴りかかってきたらしい。油断していた分まともに受けてしまった。
何しやがる。と口に出そうとした所で夢から覚めた様な感覚があり、すっと手を離す。
委員長はすんなり離れた俺に少し驚いた仕草を見せた後、最後にもう一度睨んでから駆け足で去っていった。
「…何やってんだ、俺」
小さくなった後ろ姿を見ながら呟く。
あのなんの魅力もない、出来れば一生関わり合いたくない人種に、何でこんなに必死になってるんだ。
何故、引き止める必要がある。
自分に問いながらゆっくりと歩き出す。
ああでも、普段と違い過ぎる委員長に興奮した事は確かだな。
誰も知らないであろう彼の秘密と、変に高潮した感情を持ち、それを味わう様にもう一度振り返る。
その姿はもう無いが、電柱に寄りかかる背中を簡単に脳内で再生出来る。
明日は休みか。と、残念がる自分が居た。
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