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「はぁー、良かった…」
「!」
後ろめたさから目を逸らしそうになった時、さっきの張り詰めた空気が一気に弾けた。
安堵し切ったようなため息を付いたと同時に、ぎゅっと抱きつかれてしまう
近過ぎる。
「寺野、」
「京君はわかってない。自分の事を過信し過ぎてるんだ」
「それは…ごめん」
「だけど、一番腹が立つのはそんな京君から目を離した自分。アイツの言う通りだ」
「……」
そんなの、寺野のせいじゃない。
子供じゃないんだから、自分の行動は自分の責任だ
なんて思うが、口には出さなかった。
きっと俺なんかよりもずっとずっと俺の事を見てくれている
その気持ちを否定するのはやめよう
こんなにも俺のために動いてくれる寺野をみると、素直にそう思えた。
暫く黙ってそのまま体を預けていると、抱き込む腕が離れていった。
もう怒ってはいないようだ。
眉間に皺は寄ってるけど…
俺、本当に大事にされているな
今まで友達なんて呼べる存在が無かったから、なんかだかくすぐったい。
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