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再会 2 (士郎side)
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「……ン、オマエの匂いだ……」
うっとりと、まるで喘ぐかのようにつぶやいたかと思うと、興奮で泡立った皮膚を軽く甘噛みされた。
肉厚の舌があやすように甘い痛みを癒していく。
「ん……」
思わずこぼれ落ちた声に我に返れば、周囲が騒然と色めき立っていた。
「なに今のエッロい声!?」
「つーか、その前に誰だよ!? リューがメロメロってんだけど!?」
慌てて自らの腕は解いたが、ヘビのように執拗に絡みつく腕を外させるのは容易ではなく。
「腰を撫でる手つきがやらしすぎて、やべぇ!」
「うっわ、あれ布ん中に手ぇ突っ込んでねぇ!?」
「つーか、ここでおっ始めるつもりかよ!?」
危うく双丘の狭間に指が届こうかというその瞬間、
「いい加減にしろ……っ!」
さすがにやり過ぎだと膝を突き上げ、鎌首を持ち上げた龍之介の熱を潰しにかかったのだが、そこは上手く身体を斜めにひねってかわされた。
「……っぶねェなァ。今晩使い物にならなくなったら、泣きを見るのはオマエだぜ?」
そして意味深に、ニヤリと笑う。
衆人観衆の面前で今夜は抱くと大々的に宣言され、青くなるやら紅くなるやら、もはや無言で睨みつけることしかできなかった。
本当にこの男には参る。
大胆不敵で恐れるものなど何もないとばかりに、悠然とこちらを見降ろしてくる。
だが怒りも周囲のざわめきも、すべては愛しさの名のもとに集約され、やがては安堵のため息の中に溶けて見えなくなった。
「無事なら……それでいい……」
「なァにかわいいコト言ってンだか」
やっぱ待てねェわ、とつぶやいた龍之介に強引に抱き上げられた。
「少しばっか抜けるが、バトルの順番が回ってくるまでには戻る」
声を張っているわけでもないのに、不思議と広いホールの端々まで通る声。
当然のごとく大ブーイングが上がったが、ユーリは苦笑まじりに行けよ、と言った。
「戻るっつってんだし、ひとまずスッキリさせてやってもいいんじゃね? つーか、ああいう目ぇしたリューを止めにかかってもいいことねーんだって。止まんねーわヘソ曲げるわ、フェラさせる件だって確実に踏み倒されるぜ?」
ざけんな、それはダメだろ、と悲鳴が上がる。
「ただし、出し過ぎ注意な?」
とユーリが己の唇を指先でなでながら、やたら艶っぽく笑った。
「せっかく丹精込めてフェラしてんのに弾切れとか、さすがのこいつらでもキレちゃうぜ?」
「……オレが負けるって? バカ言うな」
龍之介が鼻を鳴らす。
「たかが2、30分で弾切れになるほど、オレのタンクは軽かねェよ。一晩中だって寝ずに撃ち続けてやるぜ?」
毒のように甘い声がホールを淫らに染め上げた。
ある者は下腹部を押さえてうめき、ある者は落ち着きなく咳払いして、明後日の方を向いた。
「なら、行ってよし」
サブリーダーの許可が下りたところで、龍之介が本格的に足を早めた。
幾重ものセキュリティーを抜け、自室と思しき場所にたどり着いた瞬間、噛みつくような口づけが降ってきた。
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